レアル・マドリーのキャプテン、ラウルが好調だ。1日に行われたラシン戦でも2ゴールを挙げ、チームの勝利に貢献。そして、この２ゴールでゴール数を8に伸ばし、メッシ（バルセロナ）、ルイス・ファビアーノ（セビージャ）と並び、得点ランキングのトップに立つとともに、ここ2シーズンのリーガゴール数を上回った。

　ケガやゴールエリアから離れた場所でのプレー、決定力不足…とここ数シーズン、ラウルのゴール数は減る一方。2004-05シーズン以来リーガゴール数は一桁代に留まっていた。しかし、今シーズンのラウルは13年前、トップチームデビューを飾った日と同じ希望に満ちあふれ、キレのあるプレーを見せ、シュスター監督にとって欠くことのできない選手の一人となっている。

「今年は気持ちよくプレーできているね。シュスター監督やチームメイトが僕を信頼してくれているし、それが僕をハッピーにしてくれるんだ」。

　“アス”紙のインタビューで好調さを認めたラウルは、「エリアの一番近くでプレーしているから、よりゴールを決めている。僕は前線でプレーしているけれど、もちろんチームをサポートするプレーも必要だ」と本来のポジションでプレーしていることがゴールに繋がっているとも。

　さらに、ファン・ニステルローイとのコンビネーションを強調するラウル。実際、チーム33ゴールのうちラウルとファン・ニステルローイで14ゴールをマークしている。

「ファン・ニステルローイと僕はよく分かり合っている。彼とコンビを組めて幸運だよ。今シーズン、彼のパスのおかげでよりゴールを決めることができているんだ」。

　今シーズン、リーガとチャンピオンズリーグのダブル制覇を目標とするラウルだが、もう一つ目標がある。それはスペイン代表に復帰し、ユーロ2008本大会への出場することだ。アラゴネス監督も「ラウルの調子が良ければ、ユーロに行く可能性はあるだろう」と代表復帰への扉は閉めていないと示唆。

　ベテランながらもデビュー当時と同じ気持ちで臨むラウル。得意のポジション、ファン・ニステルローイという最高の相棒、そして監督、メンバーからの信頼がラウルの復活を支える要因だといえる。そしてそれに応えるべく、キャプテンはチームを牽引し、ゴールを決めていくことだろう。

(スペイン通信)