GKにキャプテンマーク再び。土曜日にジェノヴァで行われる、ユーロ2008予選グルジア戦においてGKブッフォンがイタリア代表のキャプテンを務めることになった。ブッフォンは10年前、わずか19歳で代表デビューを果たし、これまで78試合に出場、栄光も辛酸も味わってきた。

 イタリアでは最近GKの危機が叫ばれているが、ブッフォンは同業者を気遣う。
「(CLセルティック戦での)ディダの行為はフラストレーションがたまった産物だと思う。この国でGKへのプレッシャーは怖ろしいくらいだからね。(ミラン戦で5失点したラツィオの)ムスレラも、試合後きちんとミスを認めていた。素晴らしいことだよ。もっと若いGKにもチャンスを与えて、自信を持たせるべきだ」

 そして代表戦へ気持ちを切り替える。
「13歳でパルマに来てプレーし始めたとき、自分は何て下手くそなんだろう、って思い知らされたよ。でもその経験が上達しようとする意志を後押ししてくれた。
 10年前に代表に何とか入れてもらって、それが今やキャプテンマークだ。誇りに思えるよ」

 代表、そしてユベントスの大先輩GKでもあるゾフは、ブッフォンを「私の後継者だ」と十分評価する。だが「現在の試合でロングシュートが決まったら、FWが“ヨーロッパ級ゴールをした”と称賛される。私の時代だったら、“GKが間抜けなのだ”とこっぴどく叩かれたものだ」と苦言も忘れない。厳しくも温かい先達に見守られながら、ブッフォンの伊代表はユーロ出場へ前進する。