「何度沈んでも」ラーメン店の葛藤とは 停電や浸水続く被災地・千葉 大雨で一変した日常「離れる決断」と「留まる決断」『追跡取材 news LOG』
新たな台風が、ふたたび千葉の被災地に接近するおそれが出ています。心配されるのが、想定を超える大雨です。千葉県では印旛沼が決壊、今も水は完全には引いておらず住民を苦しめています。
■暗闇の生活 頼りはライトの明かりと子どもたちの笑顔

私たちは、千葉県市原市の停電が続く地域に向かい、この地域に住む2歳と8歳の息子がいる4人家族を訪ねた。
LOGスタッフ
「やっぱり電気が全然ついていないですね」
頼りはライトの明かりだけ。食卓にもLEDのライトが。
冷蔵庫が使えないため、保存がきかないものから先に食べているという。

父親(40代)
「思いのほか長引いているので。21日の夜に停電しているから5日目かな」
この状況に、友人が大容量の携帯バッテリーを持ってきてくれたという。
父親(40代)
「仲間がいるのでいっぱい助けてもらっているので大丈夫です」
「子どもたちが疲弊してドーンとしたら嫌なので、楽しく暗い中でやりたい」
Q:暗いと怖い?
長男(8)
「全然怖くない」
二男(2)
「僕これ持ってる」
■約5590軒が停電 一部は復旧見通し立たず

千葉県内では26日午後9時時点で約5590軒が停電。
土砂崩れや倒木などで立ち入りが難しい地域では、復旧の見通しが立っていないという。
先月から相次いで豪雨に見舞われている千葉県。暮らしてきた場所を離れる人と留まる人、それぞれの決断を取材した。
■入居1か月で被災 新築が床上浸水「臭いすごかった」

千葉市内のこちらの家は、先月の豪雨で床上浸水の被害に。
女性
「扉が全部閉まらなくなっちゃって」
LOGスタッフ
「めくれてしまっていますね」
2人で同せいするための家を探し、ようやくこの新築の賃貸物件を見つけたという。
しかし、住み始めてわずか1か月後、千葉豪雨の被害を受けた。
男性
「ショックだったね結構メンタルとか」
女性
「でも片付けないとという感じで ちょっと臭いとかもすごかった」
被害を受けてこの物件は修繕をすることに。

同じ市内の高台に引っ越すことを決断した。
壁に貼ってあったのは。
LOGスタッフ
「すごいかわいいお引っ越しプロジェクト」
女性
「引っ越しに向けてスケジュールを、急ピッチなので」
手書きのスケジュール表を作って前を向こうとしていた。
女性
「落ち込んでもなかなかいられないので、とりあえずできることをやろうという感じで」
男性
「なんとか頑張っています」
■3度の大雨で数千万円の被害

“離れる決断”をする人がいる一方、暮らしてきた町に留まる人がいる。
先日の台風25号でも、店内が浸水被害にあった。
ラーメンみたけ 池田隆宏店長
「来ないでくれと祈るばかりでしたけどだめでしたね…」
店長が片付けをするのはこれで3度目。先月の豪雨では冷蔵庫や調理器具を失った。
営業を再開するも、再び大雨で休業に。
それでもくじけず、準備を進めていたが…。

またもや、店には泥水が流れ込んだ。これまでの被害総額は数千万円にのぼるという。
ラーメンみたけ 池田隆宏店長
「でも諦めるわけにもいかないし、やっぱり再開はしたい」
■「早く届けたい」被害受けても立ち上がるワケは

25年前、店長の父親が大網白里市に開いた「ラーメンみたけ」。
地元住民に愛され続け、去年、いまの場所に移転した。
3度の被害を受けてなお、立ち上がるそのワケは。
ラーメンみたけ 池田隆宏店長
「今回のことで言ったら本当にめちゃくちゃ声をかけてくれてお客さんが」
「『洗濯機とか家で使ってないのあるからいるか』みたいなことを信号の待ち時間に声かけてくれたりとか」
「本当にそういう声が多くて、そういう声に支えられて復旧活動してますけど 何度沈んでも」
「大網ね、あたたかい町ですよ」
次の土曜日の営業再開に向け作業を進めている。
ラーメンみたけ 池田隆宏店長
「前向いてやっていかなきゃいけないので、ここで商売をやっていく上で待ってくれているお客様がいてくれるのであれば早く届けたいなあって」
