三浦綾子記念文学館(HPより)

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 北海道・旭川が育んだ作家・三浦綾子氏の記念文学館を運営する公益財団法人「三浦綾子記念文化財団」は9月12日、同財団の専務理事で事務局長だった男性(53)を9月11日付けで解職したと発表した。

【写真を見る】〈業務用PC内に児童ポルノ画像が5400枚〉事務局長だった53歳の男性、「うちのスタッフは無能」発言もしていた

 解職の理由は財団の内部調査で判明した男性の不祥事だ。

 きっかけはことし6月下旬から7月上旬にかけ、この男性が「三浦綾子記念文学館」の"無料招待券"を関係者らに対し、無断で配布したことだった。事案を認知した財団が調査を進めたところ、男性が財団のクレジットカードを不正利用したり、業務用PC内に児童ポルノ画像や動画など約5400点を所持したりしていたことが判明したという。

 業界でも信頼され、現場のトップだったという男性の素顔とは──。【前後編の前編】

 三浦綾子氏といえば、肺結核などで病に伏せている際にキリスト教に出合い、洗礼を受けたクリスチャンだ。解職された男性も、日本基督教団の牧師資格を持ち、道内の教会で牧師として務めたこともあった。三浦綾子記念文化財団はそんな三浦氏のキリスト教精神や文学を伝えることを目的に設立された。

 財団の副理事長である盛永喜之氏が経緯を説明する。

「当館の無料招待券およそ9万枚が、役員、互助会員、寄附されている方やボランティアなどの方などに贈られていたんです。我々は定期的に『見本林』という会報を関係者に配っているのですが、その会報に同封する形で配られていたようです。本来、理事会の承認がなければ無料券を配ることなどはできませんが、彼はこれを独断でやっていた。

 配られた券のうち、実際に使われたのは700枚です。入館料が700円ですので、仮に有料だったとすると49万円の損失になる。うちは民営ですから、ほとんどの収入を入館料で賄っています。仮に9万枚分が使われていたら、6300万円分の収入になりますから、大事です」

 その後、事態を把握した財団の理事長が中心となり調査を進めたところ、男性が4月に法人の会計担当に名乗り出ていたことが判明。無料招待券の件以外でも職権を濫用していた疑惑が持ち上がったという。

職権を濫用していた男性事務局長

「無料券の話が出たとき、スタッフらから『新年度に入ってから支出が荒すぎる』という声があがった。調べたところ、4月に彼が『俺が会計をやる』と言っていたことがわかりました。

 印刷製本費や運搬代などは、この上半期だけですでに前年度の支出額を大きく上回っていました。今年度から、30万円を超える支出がある場合、理事長の決裁を必要とするルールになっていましたが、その基準額も彼が勝手に100万円まで繰り上げていた」(同前)

 男性は2013年8月、職員として採用され、10年以上にわたって財団の活動に従事してきた。2019年に事務局長になって以降、たびたび周囲を驚かせるような一面を垣間見せていたという。盛永氏はさらにこう明かす。

「我々の財団は理事長を除き、無償で活動しているんですよ。みなさん本職がありますし、財団の現場に毎日来るわけではない。事務局長である彼が現場では事実上、トップなんです。

 今回の件でスタッフらに彼の人柄を聞くと『役員に対しての態度と現場スタッフに対しての顔がまったく違う』という声が複数、あがりました。スタッフに情報を共有しないことも多く、独断で人材を採用しようとした事例もあったそうです。

 以前イベントの際に、彼がひとりで仕事をしているのを見て、『他のスタッフの力を借りないでいいの?』と聞いたことがあるんですが、そのとき彼が冷たく『前々からうちのスタッフは無能ですから』と言い放っていたことを思い出しました」

 8月26日、財団は証拠隠滅を防ぐため、男性に対し1か月間の自宅待機を指示。調査を進めると、問題は金銭問題だけに留まらないことが発覚した。盛永氏が続ける。

「実をいうと、調査している段階では『お金の問題だけで即解雇というのはやや無理筋だよね』という話になっていました。そうした矢先に重大な事案が確認されたんです。

 それが、児童ポルノ禁止法に抵触する可能性がある大量のデータが、彼の業務用PCに保存されていたことでした。"スクール水着"の女児の写真なども確認されています」

 牧師としても活動していた男性の"裏の顔"とは──。後編でさらに詳しく報じる。

(後編につづく)

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