中国各地でお年寄りの足「老頭楽」の生産禁止相次ぐ、座席部品工場で受注3割減も-中国メディア
2026年9月21日、中国メディアの界面新聞は、中国各地で高齢者向け低速電動車、通称「老頭楽(ラオトウラー)」の走行禁止や生産規制が相次いで発表され、関連する部品工場の受注が急減していることを報じた。
記事は、「老頭楽」と呼ばれる電動三輪・四輪車について、運転の敷居が低く手頃な価格であることから高齢者層を中心に短距離の移動や子どもの送迎用として普及してきたと紹介。バイクと違って雨風をしのげ、エアコンを備えた車両が数千元から3万~4万元(約70万~92万円)程度で販売され、かつては「免許不要・ナンバープレート不要・保険不要」を売りに需要を集めていたものの、安全基準や法的な位置付けの欠如から都市交通や社会管理上の安全リスクが問題視されてきたと指摘した。
そして、中国各地ではすでに時間帯・区間ごとの通行制限、全面的な乗り入れ禁止といった低速四輪車の段階的な規制が進んでいると指摘。18年11月に工業情報化部など6部門が管理強化に関する通知を公布し、新規生産能力の増設を厳禁とした上で、19年初頭から各地で2~5年の退出移行期間が設けられた経緯を紹介した。
また、北京市では24年1月1日より違反車両の道路走行や公共の場所での駐停車が全面的に禁止されたほか、山東省浜州市では23年10月に未公認車両の生産・販売が禁じられ、江蘇省でも生産・販売を厳格に管理する法規の制定を予定しているといった具体的状況を伝えた。
その上で、移行期間の満了に伴って全面禁止が各地で相次ぐ中で、市場空間が狭まり始めているとし、江蘇省徐州市や山東省南西地域において低速電動四輪車の生産にブレーキがかかり、座席部品工場やバンパー製造工場で受注が30%前後落ち込むなど川上の部品メーカーにも影響が及んでいると報じた。
記事は業界報告書のデータとして、中国の低速電動車市場規模が25年の136億1300万元(約3200億円)から26年には205億8400万元(約4840億円)へ拡大し、世界全体の27.9%を占める巨大市場となっていることに言及。市場規模拡大と規制強化が同時に起こる中で、市場の再編が進んでいると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

