筆者私物。gitzing 超軽量スニーカー

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こんにちは、シューフィッターの佐藤靖青(旧・こまつ)です。靴の設計、リペア、フィッティングの経験と知識を生かし、革靴からスニーカーまで、知られざる靴のイロハをみなさまにお伝えしていこうと思います。
Amazonで靴を買う人が増えています。すぐ届き、種類も多く、実店舗より安い商品も少なくありません。

スニーカーならナイキやアディダス、革靴ならリーガルなどの有名ブランドで、過去に履いていたことがある、店頭でも試したことのあるモデルを安く取り寄せるなら、かなり賢い買い方でしょう。

一方でAmazonには、街の靴店ではほとんど見かけない、知名度の低いブランドの格安靴も大量に並んでいます。しかも、レビューは星4以上。「軽い」「履きやすい」「値段以上」と絶賛されていると、つい信用したくなります。

しかし靴は、足を入れた瞬間の柔らかさや軽さだけでは判断できません。長く歩いたときに足が安定するか、濡れた路面で滑らないか、靴底がすぐ削れないか。こうした部分は商品写真や高評価レビューだけでは、なかなかわからないのです。

そこで今回は、「Amazonで5000円以下、レビュー評価が5段階中4以上の靴」を5足、自腹で購入しました。ウォーキング系3足、ビジネスカジュアル1足、革靴風1足です。

◆Amazonランキング1位でも屋外ではおすすめしにくい

1足目は、購入時2999円だった「gitzing」の超軽量スニーカー。28cmで片足約200gと、たしかに軽量です。履き口にはパッドが入り、インソールも取り外せる。3000円以下としては、一見よくできています。

ただ、致命的な問題は靴底です。一般的なスニーカーには、地面に触れる部分へ耐久性とグリップを担うゴム製のアウトソールが貼られています。ところがこの靴には、それがまったくありません。底に凹凸模様はあるものの、クッション材がそのまま地面に触れる構造です。

これなら軽く、安く作れます。しかし削れやすく、濡れた床や路面では滑りやすい。低評価レビューにも「1か月もたなかった」「外で滑る」といった声がありました。「完全に室内限定で履く」ならまだしも、ウォーキング用・通勤用としては全くおすすめできません。

◆見た目は個性的だが足がまったく安定しない

2足目は、購入時2798円の「XXG」スニーカー。靴底が「ねじれパン」のような形で、似たデザインをSNS広告などで見た方も多いでしょう。ニット状のアッパーは通気性がよく、スリッポンのように脱ぎ履きできます。

しかし、かかとを支える芯がほぼありません。履いて体重をかけた瞬間から足が左右にぐらつき、靴ひもを締めても改善しませんでした。クッションも手で簡単につぶれるほど柔らかく、短時間は気持ちよくても、長く歩けば足が疲れやすい構造です。