「純金は高く売れる」教え子と民家に侵入、窃盗未遂容疑で逮捕された高校教師(26)ウワサは以前から…学校は「5月に聞いたら否定した」「生徒の退学はない」≪伊豆大島≫
今年2月、教え子2人と民家に侵入し、金品を盗もうとしたとして、警視庁は9月16日までに、住居侵入と窃盗未遂の疑いで、伊豆大島の都立高校教諭・木村涼介容疑者(26)を逮捕した。学校には4月ごろから生徒らによる空き巣の噂が寄せられ、5月には木村容疑者の名前も浮上。学校側が本人に確認したところ、「そんなことはしていません」と否定していたという。
【画像】「純金で高く売れるから探したほうがいい」木村容疑者が生徒に窃盗のアドバイスをした仏具
「仏壇のおりんは純金で高く売れるから探したほうがいいよ」
事件が起きたのは、今年2月2日午後8時ごろ。木村容疑者は当時、勤務先の高校に通っていた少年2人とともに、大島町の70代男性宅に侵入し、金品を盗もうとした疑いがある。
社会部記者が説明する。
「伊豆大島では、2025年4月から今年2月にかけて、同じ高校の生徒らによる空き巣事件が相次いでいました。今回を含め少なくとも8件あり、警視庁は卒業生や在校生の少年計6人を窃盗などの疑いで逮捕しています。3人は空き家だと思っていたが、男性は在宅しており、何も盗らずに立ち去ったといいます」。
捜査の過程では、生徒らと木村容疑者との関係も明らかになってきた。
「少年の一人は、『自分から空き家に入ろうと先生を誘った。嫌がる様子もなく乗り気だった』と供述しています。木村容疑者は生徒らに、『仏壇のおりんは純金で高く売れるから、探したほうがいいよ』と話したほか、生徒が金の指輪を見せると、『本物っぽいな。今週東京に出るから査定してもらおうか』などと話していたとされています。
また、木村容疑者は、生徒らが以前から空き家などに侵入して物を盗んでいたことを知っていた可能性が高く『生徒たちが前々から廃墟に侵入して物を盗んでいることを聞いていて、私自身、肝試し的な感覚で興味があったのでついていきました』とも供述している」
一部報道によると、生徒にタバコを買い与えていたという木村容疑者。空き巣事件8件のうち2件で木村容疑者が関わったとみられているが、2月2日の事件については「車庫のようなところには入ったが、室内に入った記憶はない」と話し、容疑を一部否認している。
学校側が空き巣をめぐる噂を把握したのは4月ごろだった。木村容疑者の逮捕を受け、16日午後6時半から開かれた保護者説明会について、同校の副校長がこう明かす。
「島なので、窃盗に関するはっきりしない噂は結構あったようです。保護者の方は報道に驚いていましたが、特に混乱したり、学校への強い指摘が出たりすることはなく、淡々と進みました」
副校長自身も住民として、昨年末ごろから「空き巣注意」のチラシやLINEでの注意喚起を目にしていた。ただ、それが今回の一連の事件と関係していたかは「全く分からない」という。
4月ごろになると、学校に「学校でそういう噂があるんだけど、どうなってるんだ」と問い合わせが入るようになった。
「生徒からするとお兄ちゃんみたいな感じだったのかもしれません」
さらに5月ごろには、木村容疑者の名前が挙がったという。
「『空き巣をしているという噂の中に木村先生の名前が上がっている』という話があったので、本人を呼んで聞き取りをしました。ただ、本人は『そんなことはしていません』と否定していました」(同前)
当時、学校側に噂を裏付ける材料はなかった。
「にわかには信じがたい話で、『えっ?』という感じでした。島なので、いろいろなところで、ないことも噂になります。ただ、情報が入れば管理職として聞き取りをしなければいけないので、確認しました」(同前)
木村容疑者は地元出身ではなく、新卒で同校に赴任してきたという。職員からは「明るい」「人懐っこい」とみられており、生徒との距離も近かった。地域にも溶け込み、休日には友人らとバーベキューやダイビングをする姿が近隣でも目撃されている。
「優しい先生で、やっぱり距離が近いというのはあります。話しかけやすく、ノリもいい先生でした。ただ、教師として、そういう当たり前の意識が弱かったんじゃなかったかな」(同前)
同校には島外から赴任してくる教員が多いが、新卒で島へ来るケースは珍しいという。
「島に一発で来るのはあまりないケースです。生徒からすると、お兄ちゃんみたいな感じだったのかもしれません」(同前)
副校長は木村容疑者について、こうも振り返る。
「まだ社会人っていうか、大人と子供というか、その辺が曖昧なままだったかなって。やっぱりその部分、ちゃんと向き合っていたら良かったなというのは感じます」
「事件を理由に退学させる考えはない」
一連の事件に関係した生徒の多くはすでに卒業しているが、在校生も複数いる。学校側は、事件への関与だけを理由に退学させる考えはないという。
「学校は処分するところではなく、育てる場所なので。島の中では高校の選択肢も限られています。学びを止めないように支援していきます」
受験や就職を控えた生徒からは、「面接で聞かれたらどう答えればいいのか」といった不安の声も出ており、学校側が相談に応じている。
卒業生の保護者はこう話す。
「本来なら、生徒が悪いことをしようとしていたら止めるのが教師でしょう。それなのに、一緒になって何をしているのか。頑張っている生徒や受験・就職を控えている子もいます。観光で成り立っている島なのに、こんなことで有名になってほしくありません」
学校ではスクールカウンセラーへの相談を呼びかけるなど、生徒のケアも進めている。
「今は再発防止と、ショックを受けた生徒のケアですね。無事に進学、就職してほしいので、そこも全力でやっていきます」(副校長)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
