FBS福岡放送

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今や1兆円規模に成長したふるさと納税ですが、10月から制度が改正されます。対応に追われる福岡の自治体を取材しました。

■井ノ上新弥フィールドキャスター
「去年はおよそ1151万人が利用したふるさと納税。10月からどのように制度が変わるのでしょうか。」

ふるさと納税の改正について、地域経済に詳しい専門家に聞きました。

■九州共立大学 経済学部・甘 長青教授
「1つ目は地場産品基準の明確化です。本当に地元で生み出した価値なのか。どこに付加価値を生み出したのか明確にしなさいというわけです。」

これまで自治体によっては、大手メーカーの商品などを返礼品として提供していました。

10月からは、「なぜこの商品が地域の返礼品となるのか」をより明確に説明し、必要な情報を公表することが求められます。

ふるさと納税寄付金額で6年連続、福岡県内1位の飯塚市。その金額はおよそ60億円に上り、邗筭市では現在、900種類を超える返礼品が用意されています。

そんな中、一番人気なのが。

■邗筭市総務部企画政策室・福田大輔 主幹
「鉄板焼きハンバーグ デミソース20個入りです。」

飯塚市にふるさと納税をする人の60パーセント以上が選ぶという人気の返礼品で、およそ30億円の寄付を集めています。

■井ノ上フィールドキャスター
「かめばかむほどに肉汁があふれてきて、ソースも味に深みがあってハンバーグとよく合います。」

このハンバーグは、タネの部分は関東で加工。ソースを飯塚市内で製造し、組み合わせています。

10月からの地場産品基準の明確化により、この返礼品についても飯塚市でどのような工程で、どの程度の価値が生み出されているのかをより明確に示さなければなりません。

■邗筭市総務部企画政策室・福田大輔 主幹
「デミソースの部分に価値があると思っています。付加価値が50パーセント以上、飯塚市で生まれていることを公表していく予定です。」

また、こんな変更も。

■九州共立大学 経済学部・甘 長青教授
「(これまで総務省は)返礼品にかかる費用は5割以下という制約を設けていました。10月1日以降は、この割合を5割より抑えるように。」

これまで、ふるさと納税の募集などに自治体が使うことができる経費は、寄付額の50パーセント以下とされていましたが、10月からは47.5パーセント以下に引き下げられます。

寄付金額が同じ場合、これまでと比べて自治体が経費に充てられる割合が減るため、対応を迫られています。

■邗筭市総務部企画政策室・福田大輔 主幹
「経費としては、広告費やサイト利用料などがあります。経費率が2.5ポイント下げられることで、寄付金額を上げないといけないことになりそうです。」

なぜ制度は改正されるのか。甘教授は「ふるさと納税の原点回帰」と分析します。

■九州共立大学 経済学部・甘 長青教授
「2008年度に導入して約20年たった。返礼品の過熱化などいろいろな問題が生まれ、総務省が規制しながら正しい方に誘導しようと、本来の趣旨に近づけるために規制を強めてきたのではと考えています。」

自治体にも利用者にも「地域の魅力を伝える」ふるさと納税の本来の目的が、改めて問われることになりそうです。