《畑に美女インフルエンサーの焼けこげた全裸遺体》出会いは「パパ活」、 GPSブレスレットでは防げなかった“札付き凶悪犯”の「残忍な再犯」【フランス】
ワイン用のブドウ畑や果樹園などが広がる明光風靡な場所で、若い女性の裸の遺体が見つかったのは8月12日の朝だった。
【写真を見る】亡くなったソニア・ベリナさん(29)、遺体はブドウ畑の入り口で一部が燃やされて発見された
「場所はフランス南部のガール県サン=ジル。発見したのは、ブドウ畑で働いていた農作業員でした。遺体は畑の入り口近くで、ブドウ棚の列の間に横たわっていた。遺体は全裸で、一部が燃やされていたといいます。損傷が激しく、遺体の状況から検察は殺人事件の可能性を視野に捜査を開始しました」(大手紙国際部記者)
DNA鑑定の結果、遺体はソニア・ベリナさん(29)と確認された。ソニアさんはその美貌を生かし、TikTokで約26万人のフォロワーを持っていた。投稿は、音楽に合わせたダンスやカラオケ、メイクやファッション、恋愛など日常生活を題材にしたものだった。ライブ配信を通して視聴者と交流していたが、時には少し刺激的な写真や動画も投稿していたようだ。当時、パリと故郷であるニーム(サン=ジルの隣接自治体)を行き来する生活をしていたという。
「ソニアさんは母親宅に滞在していました。家族の説明によると、12日の午前1時ごろ、『人に会ってすぐ戻る』と言って外出して以降、連絡が取れなくなった。
捜査当局は19日までに2人の男を拘束。うち1人が釈放されましたが、32歳の男は計画的殺人の疑いで本格的な捜査を受ける対象となり、勾留されました」(同前)
男は過去にさまざまな犯罪に手を染めていたことが明らかになっている。ニーム検察の発表を引用している地元メディアによると、この男は2010年以降、暴力事件や薬物関連犯罪などで繰り返し司法当局に摘発されて複数の「重い司法上の前歴」があったという。
地元出身ではなく、2024年12月ごろからニーム周辺で暮らしていたという。
「フランスの民放・TF1の報道によると、男の犯罪経歴簿には計16件の記載があり、薬物取引や元交際相手への暴力などで有罪判決を受けていたといいます。直近では2023年12月、北部リールの裁判所が、元交際相手に対するDV事件で男に有罪判決を言い渡していました。
男には元交際相手への接触禁止が命じられ、GPS機能付きの『接近防止ブレスレット』が装着されていたんです。このブレスレットの記録が、ソニアさんの事件に男が関与していることの証拠となりました。一方で、このブレスレットはあくまで過去に加害した相手への接近を防止するもの。再犯を事前に察知することはできない。男はソニアさんと事件前夜と当日夜に会ったことは認めたものの、殺害への関与は認めず、その後は弁護士が捜査記録を確認するまで黙秘しています」(同前)
過去に薬物やDV事件を起こしていたこの男とソニアさんはなぜ会っていたのか──。その背景について、フランスのネット空間では様々な意見が飛びかっている。
「ニーム検察の検事は、ソニアさんが報酬を対価に『エスコート』、日本でいうところの『パパ活』の予約で男と会っていて、男が確認できる最後の接触相手だったと説明しています。2人は事件前夜に初めて会い、犯行当日にも2日続けて会っていたとみられています」(同前)
フランスのSNSでは「追悼」と「怒り」の声が広がっている。一方、ソニアさんの容姿、性的な投稿、私生活、エスコート活動を取り上げ、「自業自得」であるかのように扱う投稿も相次ぎ物議を醸している。
一方で、性産業に関わる女性が直面する暴力と偏見の問題として捉える声も上がった。遺族の代理人弁護士は「何を投稿し、何を着て、どんな仕事をしていたとしても、被害者であることは変わらない」と訴えている。
女性や子どもへの暴力防止に取り組む団体は、ソニアさんを追悼するとともに、捜査・司法・被害者支援への予算、専門職の訓練、包括的な法整備を求め、9月7日にモンペリエをはじめ複数の都市で集会を開くよう呼びかけている。
「日本社会と同様に、インフルエンサーや夜職の女性が被害に遭うと、匿名のネット空間を中心に被害者への批判があがる。この傾向は万国共通の課題ということです」(同前)
ソニアさんの遺体はなぜ燃やされ、損壊されたのか。いまだ不可解な謎が多い事件。捜査の進展が注目される。
