〈相模原17歳死亡〉少年4人を逮捕「セツナ君は金を要求されてボコボコに」「警察にしゃべるなよと…」14歳被害者が語っていた“暴行の一部始終”
神奈川県相模原市の農道で今年8月、高校2年生の清水刹那(せつな)さん(17)が暴行を受けて死亡した事件。神奈川県警は9月11日、事件当時に清水さんと一緒にいた中学生に暴行を加えたとして、相模原市に住む16~17歳の少年4人を傷害容疑で逮捕した。警察は4人が清水さんへの暴行にも関わったとみて調べている。集英社オンラインはこれまでの取材で、今回の傷害事件の被害者となった男子生徒から、事件当時の詳細な証言を得ていた。一方、事件後には被害者の友人らの周囲でも、加害者側とされるグループから圧力を受けたとの証言が相次いでいた。
〈画像〉「誰がこんなモノを…」知人や近隣住民も嘆く、花の脇に置かれた避妊具、タバコの吸い殻、開封済みの菓子、バイクのような改造をした自転車にまたがる清水さん
「セツナ君とは初対面で…彼のバイクの後ろに乗っていました」
事件が起きたのは8月22日未明。相模原市中央区田名の農道付近で、清水さんが意識不明の状態で倒れているのが見つかり、24日に死亡した。死因は頭部打撲による脳挫傷で、頭蓋骨が骨折するほどの強い衝撃を受けていた。
社会部記者が説明する。
「清水さんは事件直前、友人らと2台のバイクで走行中に、後方から来た黒っぽい乗用車に追走されていました。その後、農道付近で車から降りてきた複数の人物から暴行を受けたとみられています。警察はこれまで、当時現場にいた人物やその周辺から事情を聞くなどして捜査を進めてきました」
神奈川県警は11日、事件当時清水さんと一緒にいた中学2年の男子生徒(14)に対し、殴る蹴るなどの暴行を加えたとして、傷害の疑いで少年4人を逮捕した。
逮捕されたのは、いずれも相模原市に住む16歳の少年2人と17歳の少年2人の計4人。男子生徒は軽いけがを負ったという。
県警は、今回逮捕された少年らは清水さんらを追いかけた車に乗っていた4名で、清水さんへの暴行にも関わったとみて、死亡に至った経緯について捜査を進めている。
事件の発端は少年たちのバイクをめぐっての“トラブル”だったという。
集英社オンラインはこれまで、今回の傷害事件の被害者となった14歳の男子生徒から、事件当時の証言を得ていた。
男子生徒によると事件の発端は、バイクで走行中、車から追走されたことだったという。
「事件のあった日、セツナ君とは初対面で、彼のバイクの後ろに乗っていました。塩田団地のあたりから、車(プリウス)に煽られ始めました。車が近づいてくると助手席の窓が開き、大声で叫ばれたり、『停まれ』と怒鳴られたりしました」
「セツナ君が暴行を受けている時も、僕はすぐそばにいました」
追走を受けるなかでバイクを停めると、車から4人の男が降りてきたという。
「僕は運転席から降りてきた男に蹴られ、素手で目を2回殴られました。男は半袖でしたが、暗かったこともあり刺青などは見えませんでした。そしてヘッドロックをされて、脇腹を蹴られました。セツナ君が暴行を受けている時も、僕はすぐそばにいました」
その近くでは、清水さんも別の男たちから暴行を受けていた。
「セツナ君は、車から出てきた男2人にボコボコに殴られてました。男1人がセツナ君の後頭部をいきなりぶん殴り、倒れ込んだセツナ君に馬乗りになって殴ってました。
犯人たちが瓶などの武器を使っているのは見えませんでしたが、暴行は5分くらいの出来事で、パッと去っていきました」
暴行の最中には、金銭も要求されたという。
「『お前、お金いくらあるの?』と言われました。『数千円しかない』と答えると、『てめえ(数千円で)何ができるんだよ』と、どつかれました」
さらに男たちは、去り際にこんな言葉を投げかけたという。
「『お前、警察にしゃべったらどうなるか分かるよな?』と、暴行を受けたあとに脅されました」
男子生徒は取材時、吐き気が止まらないなど、心身の不調が続いていると話していた。
「すべて取り下げさせろ」事件後、友人らの周囲でも
事件後、清水さんの友人や知人らの周囲では、別のトラブルも起きていたという。
清水さんの知人は、SNS上で事件に関係した人物を特定しようとする動きが広がったことで、被害者の周辺にも圧力がかかったと証言する。
「SNSなどで加害者側の人間とされる情報がさらされたため、向こう側がセツナ君の周りの人に『お前、インフルエンサーにチクっただろ。関係ないのにさらされてるんだから、すべて取り下げさせろ』と要求してきたと聞いています。セツナ君の友人に、事件について余計なことを言わないよう脅しをかけたりしていました」
実は事件後も逮捕に至るまで水面下で清水さんの友人たちと加害者側とされるグループの間でトラブルが起きていた。
「セツナくんの友人たちが、なかなかグループが逮捕されないことにイラだち、事件後にネット上に加害者グループの情報を流したようです。その情報がSNSなどで加害者側にも伝わり、彼らはブチ切れました。
セツナ君の友人たちに『お前インフルエンサーにチクっただろ。関係ない奴さらされてるんだからすべて取り下げさせろ』と要求してきたと聞いています。事件について余計なことを言わないように脅しもかけられていました」
別の知人も加害者側からの圧力による実害があったと証言する。
「加害者側とされるグループの情報をさらしたと、僕の友達の名前が出てしまい、それで呼び出されたんです。たまたま本人が不在で、代わりに友達の知人が呼び出され、そこで『まだ犯人って分かってないのに、お前ら犯人扱いしただろ』と因縁をつけられ数万円を取られたらしいんです」(同前)
呼び出された場所に待ち受けていたのは、16歳から19歳くらいの男、約6人だったという。多人数で囲み、逃げ場のない状況を作り出す手口だ。
加害者とされるグループは、こうした因縁をつけてお金を脅し取るということを日常的に繰り返していたという。
「(加害者グループの)一番上の先輩が別の事件で捕まったから、その件で周囲も自首するという噂が飛び交っていた。『セツナの件に関してはしゃべったらもっとやばいから黙秘する』と、その時はうそぶいていたようです」(同前)
清水さんと一緒にいた男子生徒への傷害容疑で逮捕された4人の少年たち。県警は4人が清水さんへの暴行にも関わったとみて、清水さんが死亡するに至った経緯の解明を進めている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
