SpaceX、ナスダック100のウエート拡大へ-パッシブ買い155億ドルの試算
米宇宙開発企業スペースXは、9月に実施されるナスダック100の定期リバランスで、指数に占めるウエートが上昇する可能性がある。新規株式公開(IPO)後のロックアップ期間が相次いで終了し、自由に売買できる株式が増えたためで、指数連動ファンドによる大規模な買い需要につながるとの試算も出ている。
スペースXのナスダック100に占めるウエートは現在約1.25%で、構成銘柄中19位となっている。時価総額でみた順位を大きく下回るのは、市場で取引可能な浮動株が限られているためである。
過去数週間に複数のロックアップ解除が実施され、浮動株比率はIPO直後の10%未満から30%近くに上昇した。JPモルガン・セキュリティーズのストラテジストは、9月のリバランス後にスペースXのウエートが最大2.25%まで上昇し、指数連動ファンドや上場投資信託(ETF)から約155億ドル(約2兆3800億円)のパッシブ買いが発生する可能性があると試算している。
リバランスは9月21日の取引開始前に発効する予定で、指数に連動するファンドは通常、直前の取引日に組み入れ比率を調整する。今後さらに売買可能な株式が増えれば、スペースXの指数ウエートが一段と高まる可能性がある。
スペースX株は8日午前の取引では147ドル台で推移していたが、その後上昇し、前営業日比5.52ドル(3.73%)高の153.47ドルで取引を終えた。
同社株は上場直後の激しい値動きから一転し、ここ数週間は比較的狭い範囲で推移している。6月12日の上場初日は160.95ドルで引け、その後は一時225ドルを超えたものの、8月には105ドルを下回る場面があった。足元ではおおむね135~150ドルの範囲で推移していた。
株価の安定に伴い、将来の値動きに対する市場予想を示すインプライド・ボラティリティー(予想変動率)も低下している。これは株価の予想変動幅やオプション価格を測る際に広く使われる指標である。
機関投資家の関心は引き続き強い。ゴールドマン・サックスが米証券取引委員会(SEC)へのフォーム13F提出資料を分析したところ、スペースXは、ヘッジファンドと投資信託の双方がS&P500種株価指数との比較で保有比率を高めていた6銘柄の一つだった。
スペースXは人工知能(AI)関連事業も前倒しで進めている。最高経営責任者(CEO)のElon Muskは、エヌビディアと共同開発した宇宙向けの「Vera Rubin NVL72」コンピューティングシステムを、2027年第4四半期に軌道へ投入する計画を示した。
計画では、エヌビディアの技術を採用した軌道上AIデータセンターの構築を目指す。スペースXが上場前の投資家向け資料で示していた「早ければ2028年」という時期から前倒しされ、2028年には本格的な規模に拡大する構想である。

