「正座ができないほど膝が曲がらない」症状の悪化を防ぐセルフケア法は?医師が解説!
膝の症状悪化を防ぐには日々のセルフケアが重要です。食事・運動・ストレッチなど生活習慣の見直しで膝への負担を軽減しましょう。
※この記事はメディカルドックにて『「正座ができない、膝が曲がらない」原因はご存じですか?対処法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
松繁 治(医師)
岡山大学医学部卒業 / 現在は新東京病院勤務 / 専門は整形外科、脊椎外科
主な研究内容・論文
ガイドワイヤーを用いない経皮的椎弓根スクリュー(PPS)刺入法とその長期成績
著書
保有免許・資格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
日本整形外科学会認定脊椎内視鏡下手術・技術認定医
日常生活でできる予防と対策

膝が曲がらなくて正座ができないといった、症状がひどくならないために、日常生活で行えるセルフケアのポイントを紹介します。
・バランスのとれた食事をする
・運動習慣を身につける
・ストレッチなどを心がける
・膝に負担がかからない生活習慣の改善に努める
・膝を冷やさないようにする
これらを生活にうまく取り入れることで、病院への受診を遅らせたり症状の改善が期待できるでしょう。
バランスのとれた食事をする
膝関節を健康に保つためにはバランスのとれた食事が大切です。以下の栄養素を意識して食生活のなかに取り入れましょう。
カルシウム:骨を生成して関節の安定性を保つ。牛乳、チーズ、小魚
ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける。鮭、卵黄、きのこ類
ビタミンC:コラーゲンの生成を助ける。パプリカ、ブロッコリー
オメガ3脂肪酸:炎症を抑える働きがある。イワシ、アマニ油、クルミ
マグネシウム:筋肉の緊張を緩和させる。ほうれん草、アーモンド
亜鉛:組織の修復を促す。牡蠣、牛肉、豚レバー
暴飲暴食で食生活が乱れ、肥満になってしまうと膝への負担も大きくなってしまいます。肥満は、さまざまな生活習慣病の原因にもなるため、健康的な食生活の意識が大切です。
運動習慣を身につける
適度な運動で筋力や柔軟性を保つことも、膝への負担軽減に役立ちます。ウォーキングや軽いジョギングなど、膝に負担がかかりすぎない範囲での運動習慣が大切です。
毎日運動するのが難しければ、3日1回のペースで始めてみるのもよいでしょう。少しずつでも習慣として身につけることを検討してみてください。
ストレッチなどを心がける
筋肉の柔軟性に保つためには、日常的なストレッチを取り入れましょう。入浴後は筋肉が温まっているためストレッチのタイミングとしておすすめです。ストレッチの方法はさまざまですが、膝への負担を減らすためには下記のようなストレッチ方法があります。
・ハムストリングストレッチ
・ふくらはぎのストレッチ
・膝回りのストレッチ
・太ももの前のストレッチ
ハムストリングストレッチは、座った状態で片足を伸ばし、つま先に手を伸ばして太ももの裏側を伸ばします。太ももの前の部分のストレッチは、立った状態で片足を後ろに引き、足首をつかんで太ももの前を伸ばします。転倒しないように、手すりにつかまって行うのがよいでしょう。
太ももの筋肉の柔軟性は、膝への負担軽減にも効果的です。生活のなかにストレッチを取り入れるようにしてみてください。
膝に負担がかからない生活習慣の改善に努める
膝に負担がかからないよう、生活習慣を意識して改善させることも大切です。普段から正しい姿勢を心がけて、長時間の立ち仕事や無理な運動は避けるようにしましょう。
また、現在の生活スタイルが和式中心の方は、ベッドの使用や椅子の使用など洋式の生活スタイルに変えることもおすすめです。床に座ったり、布団で寝たりする和式の生活スタイルは、起き上がる際に膝関節への負担が大きい動きも少なくありません。そのため、椅子やベッドを使用すれば、膝を深く曲げる機会も減らすことができるでしょう。
膝を冷やさないようにする
膝が冷えると血行が悪くなって、痛みを引き起こしている原因物質が排出されにくくなります。そのため、痛みを感じやすくなることがあります。
日頃から膝を露出させない服装にしたり、膝かけを持ち歩いて防寒対策をしっかり行うようにしましょう。
まとめ
膝が曲がらない原因は、筋肉の凝りや柔軟性の低下、そして病気などさまざまです。これ以上膝が曲がらない状態を避けるため、できるだけ早く原因を特定して、適切な治療や予防策を受けることがおすすめです。膝に痛みや違和感を感じた場合は、放置せずに整形外科などを受診して、早めに原因の解消に努めてみましょう。
参考文献
Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
膝前十字靱帯再建術後の正座姿勢獲得を目標とした踵殿間距離の経時的な評価
変形性膝関節症の病態と治療

