中学受験「34泊35日」勉強合宿が“80万円”でも人気の理由。「数百万円もかけたんだから…」口には出せない“中受親”のホンネとは
「夏は受験の天王山」と言われます。
私もかつては8時間から10時間ほど勉強したものでしたが、夏休み期間中にもかかわらず、あれほどまでに集中できたのは「夏を有効活用しなければ落ちる」と刷り込まれていたからでしょう。これも、どうやら大学受験だけの話ではないようで……。
進学塾「ena」では「小6・中3夏期必勝合宿」を称した宿泊を伴う講習が行われました。
勉強で結果を出すならば、習慣づけるのが一番ですし、友人と切磋琢磨するのも効果的。この合宿は、間違いなく子どもたちの経験となるでしょう。ただ、この合宿が仕掛けられた思惑は、恐らくこれだけではありません。
「中学受験熱は年々高まっているが、それ以上にコスパも悪くなっている」
と語るのは、株式会社JSK代表・受験評論家の「じゅそうけん」こと伊藤滉一郎氏。
なぜコスパが悪くなっているのか。にもかかわらず、「中受熱」が一向にひかないのか。子どもたち以外の事情について迫ります。
◆コスパ最悪でも人々が群がるワケ
ーーどうして「中受熱」は高まり続けているのでしょうか?
伊藤:「早期教育」のメリットが大きいからでしょう。東京大学をはじめ、早稲田、慶應など有名難関大学への進学を狙うならば、早いうちから準備するに越したことはありません。有名中高一貫校へ進学するのが、一番「固い」のです。
ーーですが、非常にコスパが悪いと聞きました。
伊藤:間違いなく、中受のコスパは過去最悪です。
子ども一人あたりにかける教育費用は過去30年間を見渡してもずっと上がり続けていて、「少子化」と騒がれているのに、教育産業は成長し続ける矛盾を孕んでいる。
一人あたりにかけられる金額が上がっていると見るのが妥当でしょう。ですが、「中受親」たちはその程度のコスパなんて気にしません。
◆中受は「小金持ちの戦争」
ーーお金持ち、ということでしょうか?
伊藤:確かにお金持ちですが、地主などの「大金持ち」ではないラインがボリュームゾーンです。
具体的に出すなら、都内在住・アラフォーあたりで年収1200~1500万くらいの家庭ですね。
教育費は手取りの2割くらいだと無理がないと言われますから、これくらいあれば年間200万ちょっとをギリギリ教育投資に回せます。
