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 ◇第97回都市対抗野球大会第11日 準決勝 NTT西日本5─2三菱重工East(2026年9月5日 東京ドーム)

 準決勝2試合が行われ、NTT西日本(大阪市)は5-2で三菱重工East(横浜市)を破り、前身の電電近畿時代に初優勝した1965年以来、61年ぶりの決勝に進んだ。「9番・二塁」の吉川育真内野手(25)が4回に決勝2ランで貢献。西濃運輸(大垣市)は3-2でエイジェック(小山市)に競り勝ち、初優勝した14年以来12年ぶりに決勝まで勝ち上がった。

 挽回したい思いで頭はいっぱいだった。2-0の初回の守備。吉川は無死一、三塁から併殺コースだった二ゴロを二塁へ悪送球する痛恨の失策で、同点を許す原因をつくった。2-2の4回2死一塁で迎えた2打席目。「本当に取り返してやろうという気持ち。ほとんどそれでした」と必死だった。

 フルカウントからの7球目。1打席目で見逃し三振した同じ甘めの内角直球を振り切った。汚名返上の決勝2ランは高く上がって左翼席へ。「最高の形になってうれしくて」とかみしめるようなガッツポーズでダイヤモンドを回った。

 5回1死の守備では本領を発揮。一、二塁間を抜けそうな打球に50メートル走6秒0の俊足で追いつき、捕球後は体をターンさせて華麗に一塁送球する好守も見せた。7回は犠打で追加点も演出。過去2戦のベンチスタートから奮起し、「足と守備を売りにしている。ホームランが出てから気持ちが楽になった」と調子を取り戻した。

 恩師の国学院大・鳥山泰孝監督もテレビ観戦し、「真面目で練習熱心」という教え子の活躍を喜んだ。大学では西武・武内夏暉と同期。2年秋に満票で一塁のベストナインに選ばれ、4年は主将を務めた。今春の東都大学リーグを制した後輩の活躍に「自分も負けずに」と刺激を受ける。

 都市対抗初アーチで61年ぶりの決勝進出に貢献。「チームみんなで新しい歴史をつくろうと話していた。ここまで来たら全員で勝ちたい」と黒獅子旗を見据えた。 (片山 和香)

 ◇吉川 育真(よしかわ・いくま)2001年(平13)8月22日生まれ、大阪府生まれの25歳。岡山理大付-国学院大を経て3年目。同大2年秋に一塁手で東都大学リーグベストナインを獲得。1メートル76、78キロ。右投げ両打ち。

≪36歳の浜崎が完投勝利≫

 ◯…NTT西日本は入社15年目の36歳右腕・浜崎が9回2失点で完投勝利を挙げた。「点を取ってもらって、すぐに失点したので70点」。自己評価は厳しかったが、2回以降はチェンジアップとスライダーがさえ、一度も二塁を踏ませなかった。125球を投げ抜き「(決勝も)行けと言われたら行きます!」と力を込めた。