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 《9日40周年記念アルバム発売》今年で歌手歴43年を迎えたロックのカリスマ、浜田麻里(64)の進化が止まらない。40周年を記念し、9日に発売するベストアルバム「INCLINATION 4」に収録の新曲「Rhapsodiaris」で、圧巻のロングハイトーンボイスを披露している。驚異的な歌声を維持し続けるストイックな歌手人生について聞いた。

 「目標を持ったことはほぼないです」とは意外な言葉だが、穏やかな口調で力強く言い切った。「歌を使って何かを表現するために生まれたんじゃないかというミッションを感じてずっとやってきました」。幼少期から漠然と歌手になると感じ、小学校の卒業文集にもその未来を記していたという。これまでの人生で迷った時期は一切ない。「負ける気がしなかったんです。自分がやっていくことは決まっていて、それをやっていけば時代そのものが巡ってくるだろうという気持ちがずっとありました」

 《朝食は10年変わらず自家製のヨーグルト》歌という人生のミッションに集中するため、日頃の生活は極力、余計な思考をしない。「朝から小さい決断をなるべく減らしてるんです」。朝食は10年変わらず自家製ヨーグルト。自宅は、照明の点灯・消灯が自動設定されたスマートホーム仕様だ。デビュー直後からセルフプロデュースで音楽に取り組んできたからこそ「決断が自分に及ぼす負荷を感じるんです」と話す。

 そんな音楽第一の生活で、浜田の声域はなおも広がり続けている。「実践でだんだん声が安定してきた」。今も高音の余地を残しつつ“封印”しているという。その理由を「人間の耳に心地いい範囲は通り越してますよ」といたずらっぽい笑顔で語る。

 アルバムは、進化し続けるハイトーンがさく裂する新曲と共に、30周年から40周年までの軌跡をたどる内容。「今の自分に接続し直す」ことを念頭に、自ら選んだ至極の楽曲群が並ぶ。「音楽をやる人間として、区別できない新たな存在として認めていただきたい」と、歌手としての欲求は尽きることがない。(井利 萌弥)

 ◇浜田 麻里(はまだ・まり)1962年(昭37)7月18日生まれ、東京都出身の64歳。青山学院大在学中の83年に「麻里ちゃんは、ヘビーメタル。」のキャッチコピーでデビュー。87年ごろに渡米し、セルフプロデュースで音楽制作に取り組む。89年の「Return to Myself~しない、しない、ナツ。」が大ヒット。9日発売の「INCLINATION 4」は、約10年ごとに制作するベスト盤の第4弾。