山形放送

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蔵王連峰に、山岳道路の開発で今では通る人がいなくなった登山道があります。「蔵王古道」と名付けられた道を登山ガイドと一緒に歩き、“幻の滝”を目指しました。

蔵王連峰の北側に位置する山形市東沢地区。今では、ここから蔵王の山頂へと向かう人たちはほとんどいません。しかし、かつては山岳信仰の参拝者たちでにぎわう登山道がありました。8月中旬、山岳ガイドとともに現地を訪れました。目的は、涼を求めて、“幻”とも称される滝を見に行くことです。

出発「それではこの蔵王古道の中にある幻の滝ということでそれでは、張り切っていきましょう」

蔵王権現の石碑がある登山口から歩き始めます。案内してくれるのは東沢古道保存会の横山隆則さんです。保存会が発足したのは8年前、観光道路の整備によって人足が途絶えた山道を蔵王古道・宝沢口と名付け、草刈り作業や案内板の設置などの整備を進めてきました。

横山さん「昔、山岳信仰のために登ったと言われていて水の神ということで五穀豊穣を祈願して多くの人が登った。今から行く垢離場の滝の所で心を清め体を清めそして山頂を目指して登ったと言われている」

東沢地区はかつて蔵王信仰発祥の地として山伏たちで栄えました。麓の神社には参拝に訪れた山伏たちを描いた絵馬が納められ、登山道は昭和初期まで使われていました。
クマよけの笛を鳴らしながら、険しい山道を進みます。

「こちらの方が2合目、おーすごい、カエルさんが大きいね。垢離場と言います」

垢離場は、滝行を行うことで垢を切り離す場所とされ、山伏たちが身を清めたといいます。背丈ほどもある草をかきわけながら奥へと進んでいくと…。

「私たちも最初垢離場の滝を探した時に一番最初にこれを見つけた。これかと思ったが高さがあまりにも無いよねという話になってもっと奥まで行った。奥の方まで行きます、足元に注意してください」

そして、参道を切り開きながら進むこと約30分。

発見「こちらに見えるのが垢離場と私たちが呼んでいるものです」

目の前に現れたのは、高さ十数メートル、ほぼ垂直に流れ落ちる2本の滝。かつて山伏たちが身を清めた場所です。

横山さん「水量も結構あるので滝としては今までになく素晴らしい」「ここに来るとほっとする。滝を見ると心が洗われる。マイナスイオンを浴びながらただ時間をいいなーと思って過ごすのも贅沢な時間」

ひんやりと冷たい水、かつて身を清めたという先人たちに思いをはせます。