【北海道マラソン】女子優勝の新谷仁美、「不破さんが羨ましい」の意味は? 新谷、2位の不破聖衣来、3位の竹山楓菜がMGC進出
◆北海道マラソン(30日、大通西4丁目・札幌駅前通発着=42・195キロ)
女子は、マラソン日本歴代3位(2時間19分24秒)で1万メートル日本記録(30分20秒44)の新谷仁美(38)=積水化学=が2時間24分14秒で優勝した。約2年ぶりで7度目のマラソンで3勝目。2009年に嶋原清子がマークした2時間25分10秒の大会記録を17年ぶりに56秒も更新する快勝だった。2時間32分以内かつ日本人3位以内の条件をクリアしてMGC(28年ロス五輪マラソン日本代表選考会、27年10月3日、名古屋)の出場権を獲得した。さらに2026年大会にちなんだ202・6グラムの純金製の優勝メダルをゲット。高騰する金相場で約530万円の価値があるメダルを手にした。
1万メートル日本歴代3位(30分45秒21)でマラソン初挑戦の不破聖衣来(23)=三井住友海上=は2時間26分4秒と続いて健闘し、MGCの出場権を獲得した。2時間28分8秒で3位の竹山楓菜(30)=TOTO=もMGC進出を決めた。
2日前の記者会見では、目標順位やタイムなどについて「ここでお伝えできません」などと答え、言葉少なだった新谷は、マラソン3勝目を挙げて、本来の明るい表情で喜びを多弁に語った。
「目標を言わないことは作戦でした。2時間23~24分で走れる練習はできていました。練習通りの結果を出せました」と笑顔で明かした。
レース終盤、トップレベルの男性市民ランナーとのやりとりも明かした。「向かい風がきつかったので『(1キロ)3分25秒で引っ張りできますか?』と声をかけたら『できますよ』と。でも、2キロくらいで『新谷さん、もう無理です』と。2キロだけでしたけど、あそこで休めました」と新谷は感謝した。
ゴール直前、サングラスを沿道に投げた。
「ファンにあげよう、と思って投げた。でも、拾ったのは積水化学の(チームメートの)山粼(りさ)でした。だから、山粼にあげました」と満面の笑みで明かした。
24年のパリ五輪はマラソンで出場を目指さなかったが、28年のロス五輪には強い意欲を示した。
「コーチの横田(真人)さんが『五輪ではマラソンで戦いたい』と言ってくれた。私も心のどこかで『マラソンで世界に挑戦したい』という気持ちがありました。マラソンは一番苦手としていますけど、好きとか嫌いとか楽しいとかではなく、ロス五輪を目指したい」ときっぱり話した。
走りの職人でプロフェッショナルだ。「(同席した会見で)不破さんが『走ることが楽しい』と言っていて、羨ましいと思った。トレーニングをせずに(マラソンで)2時間20分を切りたい、と思っていますけど、それは無理。私は走らないと自分の価値が落ちると分かっています。だから、練習をします」
1988年2月26日生まれの38歳。MGCは39歳、ロス五輪は40歳で迎えることになる。
「38歳になりましたけど、まだ、成長できると思って、チームのみんなと頑張りたい、と思っています」
新谷仁美は、結果だけを追求して走り続ける。
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男子は、中大出身の湯浅仁(25)=トヨタ自動車=が2時間10分46秒で優勝した。丹所健(25)=ホンダ=が2時間10分55秒で2位、荒生実慧(あらお・まさと、26)=NDソフト=が2時間10分59秒で3位に続いた。上位3人が2時間12分以内の条件をクリアしてMGCの出場権を獲得した。マラソン2戦目のプロランナー吉田響(24)=サンベルクス=は30キロ過ぎに先頭集団を飛び出し、一時は独走したが、37・6キロで湯浅らに追いつかれ、その後、失速。2時間13分16秒の9位に終わり、初マラソンの大阪に続いてMGC出場権を獲得できなかった。
