地震が発生した時の正しい行動とは?

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 9月1日は「防災の日」です。1923(大正12)年9月1日に発生した関東大震災の大惨事を教訓として、防災対策の重要性を広く国民に理解してもらうために制定されました。私たちは、いつ大地震に襲われるかわかりません。そこで、気象予報士・防災士の橋本真希(はしもと・まき)さんに、いつどこで被災しても自分の身を守れるように、発災時の適切な行動などについて、聞きました。

【写真】でわかりやすく! 避難する経路で注意すべき“危険物” 逃げる最中のケガは避けたい!

机ごとつぶされる、トイレに閉じ込められる可能性

Q.昭和時代から言われてきた「トイレに避難」「机の下に避難」という行動は、今の時代に適しているのでしょうか?

橋本さん「地震の際、まず『頭を守って姿勢を低く』と言われるのは、立っていることが難しいほどの強い揺れのなかで、転倒したり、体ごと飛ばされたりしないようにするためです。頭と首を守り安全を確保しつつ、状況に応じた『身の安全を守る』行動を取るようにしましょう。

一般的によく言われる『机の下』への避難は、落下物によって机ごとつぶされたり、テーブルが凶器のように動いてけがをする恐れがあるため、机の強度や重さを確認する必要があります。

また、『トイレの中』は安全という話をよく聞きますが、トイレに柱が多かった昔の木造家屋に向けた話です。現代の耐震構造が均等に確保されている住宅ではドアがゆがんで閉じ込められたり、タンクの陶器が割れる危険性があるため、むしろドアを開けて外に出ましょう。

さらに、『窓を開ける』行為はガラスが割れて大けがにつながる危険があり、速やかに離れるようにしましょう。

身の安全確保ができたら、姿勢を低くしつつ状況に応じて動きます。調理中であれば鍋や包丁から離れる、商業施設では陳列棚やガラスから離れて柱や壁際などの安全な場所に身を寄せる、エレベーターであればすべての階のボタンを押して止まった階で降りるなどを心得ておきましょう」

Q.避難を開始するタイミングと、その際の注意点を教えてください。
橋本さん「揺れが完全に収まってからが避難開始のタイミング。揺れている最中に慌てて外に飛び出すと転倒や落下物の危険があるため禁物です。ただし、次の4つの場合はすぐに避難してください。

1つ目は、海や川の近くにいる場合。どんなに揺れが小さくてもすぐに離れ、高台へ避難しましょう。2つ目は、近隣で大火災が起きているなど、火災が拡大する危険性がある場合。3つ目は、建物が傾く、異音がする、裏山の小石が落ちているなどで家屋の倒壊や土砂災害の危険がある場合。4つ目は、自治体からの避難指示が出た場合です。避難する際には歩きやすくて丈夫な靴を履き、窓ガラスや瓦、看板などの『頭上』からの落下物、『足元』に落ちている割れたガラスや切断された電線、『周囲』のブロック塀や自動販売機などの倒壊に注意しながら歩行しましょう。

避難の際にはつい恐怖心から身をかがめて下を向いてしまいがちですが、周囲の危険から身を守るためにも足元に注意をはらいつつ頭上や周りも確認することを心がけましょう」
Q.では、防災頭巾とヘルメットはどちらが有効なのでしょうか? 両方ともない時はどうすればよいでしょうか?

橋本さん「落下物には瓦や看板などの硬く重いものが含まれるため、防災頭巾よりもヘルメットで頭と首を守ることを推奨しています。

もしヘルメットが手元に無い場合は、手元にある物で頭部を守りましょう。両腕を頭の上に組んでガードすることが最も手軽にできる対処法です。また、カバンやリュック、厚手のタオルや衣類を頭に乗せる、手ぬぐいやタオルの上から帽子をかぶる、パーカーのフードを被るなどでもよいでしょう。

もし家にいた場合には、クッションを用いたり、タオルの上にキッチンのボウルをかぶり、スカーフや風呂敷で固定することで代替できます。PCやタブレットで代用すると衝撃で割れた場合にけがをする恐れがあるため不適切。今はコンパクトに収納できる折り畳み式のヘルメットなども販売されているので可能であれば準備しておくとよいでしょう。また、避難の際は落下物や破片でけがをしないよう、長袖・長ズボンで肌を守るとより安全です」

 身の安全を確保して無事に避難をするためには「頭を守る」「状況を見て動く」ことが鉄則です。置かれた状況に潜む危険性を正しく把握し、固定概念にとらわれずに行動しましょう。また、タオルは頭部の保護に非常に役立つため、非常時に備えて日頃から持ち歩くと安心です。