26日、ネパール中部で、土石流により被害を受けた家屋や車両=AP

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 【カトマンズ=青木佐知子、バンコク=米山理紗】ネパール中国の国境地帯で26日に発生した大規模な土石流は国境地帯の集落などをのみ込み、壊滅的なダメージを与えた。

 多数の外国人観光客も巻き込まれたとみられ、各国は情報収集を進める一方、次々と支援も表明している。

 「至る所で親族が見つからずに泣き崩れている人がいる」。ネパールの首都カトマンズのアルジュン・ポクラル氏(38)は27日、本紙の取材にこう語った。土石流の情報を耳にした後、叔父やその10歳代の子供2人を含む親族10人の安否がわからなくなっているという。「50回は電話をかけた。橋や道路が崩壊しアクセスすることもできない」とうなだれた。

 現地はチベット自治区の聖地への巡礼者や登山客が訪れる地域で、多くの外国人観光客も滞在していた。ネパール当局は27日、旅行会社の記録などから集計した自国を含む30か国以上からの観光客約600人の国別人数を公開。「あらゆる手段を講じて救助にあたる」との声明を出した。

 200人超が行方不明になっているインド外務省は27日の記者会見で、「ネパール側にあらゆる可能な支援を申し出た」とし、テントや医療品などの支援物資を積んだ航空機を現地に派遣したと述べた。中国側でも200人のインド人が支援を求めているという。

 英BBCなどによると、60人超が行方不明とみられる米国も「必要な人道支援を提供する用意がある」と表明。被災地域への救援物資に充てるため、50万ドル(約8000万円)の援助を約束した。国連も26日、ネパール政府を支援していくとの声明を出した。

 高市首相は27日、今回の土石流を受け、ネパールのバレンドラ・シャハ首相と中国の習近平(シージンピン)国家主席のそれぞれに対し、哀悼の意を表する書簡を送った。被災者へのお見舞いも伝え、「一人でも多くの方の救出を祈念する」とした。