中国の地方政府が観光地などで実施する結婚手続きの主な事例

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 【上海=田村美穂】中国の地方政府が観光地などで婚姻届の受理を始め、PRに力を入れている。

 減少傾向にある婚姻数を回復させ、出生率の増加につなげる狙いがあるが、若者たちからは「場所の問題ではない」などと冷めた声が上がっている。

 青島ビールで有名な山東省青島市は5月、海岸近くのビアガーデンで婚姻届の受理を始めた。山東省は「ロマンチックな雰囲気でプロポーズし、結婚して記念写真も撮れる」とPRする。上海市も2025年夏、中国で一番高く眺望の良い上海タワーで手続きを始めた。浙江省杭州市も人気観光スポットにピンク色の窓口を設置するなど、取り組みは全国で広がる。

 中国政府によると、中国の婚姻数は13年の1346万組をピークに減少傾向にあり、25年は676万組に半減した。

 減少を食い止めようと、中国政府は25年、結婚に関する条例を改正して手続きを簡素化し、夫婦のどちらか一方の出身地で書類を提出しなければならないという制限を撤廃した。こうした動きを受け、各地方政府が若者の関心を高めようと、写真映えや意外性を狙った場所での手続きを競うようになった。

 ただ、今年1〜6月の婚姻数は前年同期比約26万組減の327万組と婚姻数の回復に直結していない。

 上海市のアルバイト男性(23)は「奇抜な政策が必要なわけではない。経済状況が悪いなど若者が結婚したいと思える社会ではない」と批判する。