【解説】ゲリラ豪雨で家の内部から“逆流浸水”被害 シンクやトイレ、排水口に「水のう」設置で逆流防止 予報段階での準備が大切
24日も各地でゲリラ雷雨が発生していますが、首都圏ではこの週末、立て続けに豪雨の影響を受けました。
21日には、さいたま市付近で1時間に110mmの雨が降り、記録的短時間大雨に関する情報が発表されました。
さらに22日には、東京・板橋区付近で1時間に120mm以上の猛烈な雨が降り、東京23区でもレベル4大雨危険警報が出されました。
なぜ今、首都圏で豪雨が相次いでいるのでしょうか。
都内で冠水被害を受けた現場を取材すると、都市型水害の新たなリスクも見えてきました。
「イット!」が入手したのは、22日に神奈川・横浜市で撮影された花火大会の会場の映像。
レジャーシートの上で傘をさし、激しく打ち付ける雨から人々が身を守っています。
別の動画では雷の音も確認できます。
ゲリラ雷雨が直撃したのは花火が始まる30分ほど前。
撮影者は当時の状況について、「急に豪雨といった感じ。みんな傘を差していましたが、ずぶぬれだった」と話します。
この雨の影響で会場の砂浜は川のようになるなどし、花火大会は中止となりました。
22日、首都圏を襲ったゲリラ雷雨。
週末の街を一変させました。
1時間に約100mmの猛烈な雨が降った埼玉・戸田市では、広い範囲にわたって道路が冠水。
土のうを積んだ建物の中にまで浸水した場所もありました。
ゲリラ雷雨は都内でも。
新宿駅では、地下に続く階段を雨水が滝のように流れ落ちていきます。
ドライブレコーダーには、都内の天気が急変する様子が記録されていました。
渋谷区から南の方面に向かう道中、雨が次第に強さを増していきます。
品川区に差しかかると、前方に晴れ間が見えますが、フロントガラスには激しく雨が打ち付けています。
そして、雨は強弱を繰り返すように打ち付け、時折、前方が見えづらくなることもありました。
都内を流れる善福寺川と神田川では一時、レベル4氾濫危険警報が発表されました。
千代田区では工事現場近くの道路が陥没し、信号機が傾きました。
警視庁によりますと、豪雨の影響を受けた可能性があるということです。
この中でも、冠水による大きな被害を受けたのは板橋区です。
この付近では22日午後5時までの1時間に約120mm以上の猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨に関する情報が発表されました。
近くを通る新大宮バイパスでは、道路が川のようになり、動けなくなってしまったのか車を降りて道路脇へ避難する人の姿もありました。
冠水は街の至る所で発生し、影響が広がっています。
ゲリラ雷雨による冠水から2日。
「イット!」が24日、現地を取材しました。
駅の近くにある青果店「マルゴ青果 高島平店」。
マルゴ青果 高島平店・鈴木耕司店長:
(Q.これはどこの映像)これはそこの入り口の所です。ものすごい川のように流れて大変で。営業はストップしました。水が上がって店内に入ってきたときに水の恐怖を感じたので。
店を襲った突然の豪雨。
20分ほどで店内は水浸しになり、翌日も片付け作業に追われたといいます。
マルゴ青果 高島平店・鈴木耕司店長:
やんだあともここは水が引かなくて。引く場所がないんですよ、排水ないから。だからみんなで掃き出して掃き出して、最後は布とかで拭いた。
冠水した道路に看板が浮いていたのは、同じ板橋区内にある飲食店です。
出入り口に板をはめ込み浸水を防ごうとしましたが、水の勢いを止めることができなかったといいます。
みかめ家・従業員:
(Q.板の効果は)車が3〜4台通った勢いで決壊した時に、水がばーっと入ってしまった。(Q.決壊した)したんです。水の圧はすごかった。
都市の排水機能が追いつかずに起こる内水氾濫。
浸水の脅威は屋外からだけではありません。
事務所の半分ほどが地下に位置する電気工事会社では、事前に止水板の設置などを行っていました。
しかし、トイレなどの水回りを伝って水が逆流し、建物が浸水しました。
マヤマテクニカル・間山高臣社長:
止水板がかかってるんで、外(からの浸水)は止めたんですが、事務所の内部から水があふれてきちゃった。壁の亀裂とかトイレとか、流し台とかからの水です。床下が完璧にぬれてしまって、流し台まわりも当然ぐちゃぐちゃ水浸し。トイレも汚水と雨水がまじったようなもの。今も扉を開けて乾かしている。
東京や埼玉に被害をもたらした記録的豪雨。
なぜ、ここまで都市部で相次いでいるのでしょうか。
矢澤剛気象予報士:
一般的に関東では、暖かく湿った南風が山にぶつかることで積乱雲が発生し大雨が降るので、群馬や栃木などの山沿いで大雨になることが多いです。ところが、この週末は東北南部に停滞した前線に吹き込んだ東風と、台風18号からの南風のぶつかり合いが、まさに埼玉や東京上空で発生したため、都市部での猛烈なゲリラ豪雨となったんです。
都市部での水害の一因となった前線は北上したものの、大気の不安定な状態は続く見通しで、関東では9月にかけても急な強い雨に注意が必要です。
榎並大二郎キャスター:
都市型の内水氾濫で注意が必要なのは水回りからの逆流です。
取材した板橋区の電気工事会社では、雨が降り出して2時間ほどでトイレの逆流が始まり、1時間半以上続いたといいます。
山崎夕貴キャスター:
家の中で水が逆流してくるって怖いですし、どうしたらいいか分からないですね。
榎並大二郎キャスター:
こうした逆流はどうやって防げばいいのでしょうか。
防災システム研究所の山村武彦所長によりますと、逆流が起きやすいシンクやトイレ、排水口などに水のうを置くということが大切だそうです。
水のうは自宅で簡単に作ることができます。
ゴミ袋を二重にして、そこに20リットルほどの水を入れて、あとは空気を抜いた状態でしっかりと縛る、これだけでいいと。
遠藤玲子キャスター:
家にあるもので即席で水のうができるんですね。
榎並大二郎キャスター:
知っておくだけでも安心につながりますよね。
山村さんによると、大雨になると短時間で逆流する危険性もあるということで、予報が出た段階で準備をしておくことが大切だということでした。

