安藤恒平医師

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 【エルサレム=福島利之】赤十字国際委員会の医師として7月末まで2か月にわたりパレスチナ自治区ガザの病院で治療にあたった安藤恒平氏(48)が本紙のオンラインでのインタビューに応じた。

 安藤氏は「爆発物で負傷して運ばれてくる人が依然多い」と惨状を語り、「ガザの状況に関心を持ってもらうことが大切」と強調した。

 2023年10月にガザで戦闘が始まって以来、ヨルダン拠点の整形外科医の安藤氏のガザ入りは8回目。最南部ラファの赤十字野外病院で治療にあたった。

 ガザでは昨年10月の停戦合意後もイスラエル軍の攻撃が日々続き、昨年10月以来、死者は1200人以上、負傷者は4000人以上に上る。今回の滞在中も病院には時折、大きな爆発音が響いた。停戦前の24年や25年にガザ入りした際は、手術室近くに爆弾が落ちたこともあったという。

 病院には日々、爆弾や爆発物で負傷した患者が運ばれてきた。爆弾で負傷して足を切断した後、痛みに耐えられない患者や、衛生状態が悪く傷口から感染が広がる糖尿病患者もいた。安藤氏は「1週間で10回ほど手術をした。停戦しても大変な住民が多くいる」と語った。

 赤十字によると、野外病院では24年5月の開院以来、1万1300件以上の手術が実施された。ただ、手術前に必要なCT(コンピューター断層撮影)装置や細菌の検査機器はなく、医療機器の不足は深刻だ。医薬品も現地医師の研修も十分でない。安藤氏は「医療に必要不可欠なものが全て不足している」と指摘した。

 安藤氏は赤十字での勤務前、国際NGO「国境なき医師団」の一員として南スーダンイエメンで治療にあたった。安藤氏は「今後も病院機能が十分でない地域で課題解決に取り組みたい」と意気込む。ガザには今後も入るつもりだ。