ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(以下、USJ)が、ショーやパレードの出演者たちと、違法性が疑われる契約を結んでいることが「週刊文春」の取材で分かった。

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 今年、開業25周年を迎えたUSJ。3月からは、周年にちなんで25匹のピカチュウが参加するパレードや、特別な衣装に身を包んだキャラクターが参加するショーなどの記念イベントが目白押しだ。


25周年を迎えたUSJ ©時事通信社

「違約罰」としての賠償金

 問題となるのは、USJの運営会社が、着ぐるみを着てキャラクターに扮するいわゆる“中の人”たちと結んでいる業務委託契約だ。

 契約書には次のように記されている。

〈乙(註・出演者)が、理由の如何を問わず一方的に本契約または本業務を終了することとなる場合には、少なくとも30日前までに甲(註・運営会社)に書面通知し、甲の要求により違約罰として賠償金500,000円を甲に支払わなければならない旨同意する〉

 この賠償金について、現役の出演者が語る。

「月収が20万円台の出演者も少なくありませんから、その2倍にものぼる賠償金は高すぎます。正直、私はもうUSJを辞めたいのですが、高額の賠償金が支払えないため、辞めることができません」

独占禁止法などに抵触する疑い

 坂の上社労士事務所の前田力也・特定社会保険労務士が指摘する。

「実態が労働者なら、一律の賠償金を定めること自体が労働基準法第16条に違反する恐れがあります。仮に業務委託契約を結ぶフリーランスだとしても、圧倒的格差を利用し一方的に高額な違約金を課すことは、独占禁止法上の優越的地位の濫用や民法上の公序良俗違反、さらに2024年11月施行のフリーランス新法にも抵触する疑いのある極めて悪質な運用です」

 運営会社の「合同会社ユー・エス・ジェイ」に質問状を送ると、次のように回答した。

「個別の契約条項の内容については、当社の運営に関する事項であるため回答を差し控えますが、契約期間中の契約終了に関するご相談については、一律又は形式的な運用を行うのではなく、個別具体的な事情を踏まえて対応しております」

 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、出演者たちが結んでいる業務委託契約の問題点や、人気エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」の過酷な労働環境などについても、現役出演者への取材を基に詳報している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)