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米国のトランプ政権が、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を制裁対象に指定したことを受けて、制裁の即時撤回を求める署名キャンペーンがchange.orgではじまった。

署名では、米国政府に制裁の撤回を求めるとともに、日本政府に対しても「制裁を拒否し、赤根所長を支持・保護する具体的行動」を取るよう求めている。

発信したのは、国際社会における法の支配を日本から支えることを目的とする「Japan International Rule of Law network(JIRoL)」。国際人権NGOヒューマンライツ・ナウが共同発信者となっている。

●トランプ政権、赤根所長を制裁対象に

米国のルビオ国務長官は8月18日、ICCの赤根所長ら幹部を制裁対象に指定したと発表した。

ICCは、戦争犯罪やジェノサイド(集団殺害)、人道に対する罪など、国際社会が重大とみなす犯罪を犯した個人を訴追・処罰するために設置された常設の国際裁判所だ。

米国はICCに加盟しておらず、トランプ政権はICCが米兵の戦争犯罪を捜査したことや、イスラエルのネタニヤフ首相らに逮捕状を出したことなどに強く反発。これまでにもICCの検察官や裁判官らを制裁対象としてきた。

制裁対象になると、米国内の資産が凍結されるほか、米国の金融システムから事実上排除されるなど、活動や日常生活にも大きな影響が及ぶとされる。

●「ICCの独立性を深刻に脅かす」署名で抗議

今回始まった署名キャンペーンでは、赤根所長への制裁について「ICCの独立性を深刻に脅かしICCの活動そのものを著しく阻害する極めて不当な行動」と批判している。

さらに、ICC職員らへの制裁を認めた大統領令についても「国際司法への不当な介入」だとして撤回を要求した。

署名では日本政府にも対応を求めている。

「国際社会の一員、そしてICC締約国として、ICCを支持し続け、正義の旗手としての役割を果たし続けるべきです」

そのうえで、赤根所長への支持を鮮明にし、円滑に職務を遂行できるよう具体的な支援をするとともに、米国に制裁を撤回するよう働きかけることを求めている。

●日本政府「大変残念」米国「日本政府に向けたものではない」

赤根所長が制裁対象に追加されたことを受けて、日本政府は8月19日、外務報道官談話を発表した。

談話では、日本はICCが国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪を訴追・処罰し、「法の支配」を維持する取り組みを一貫して支持してきたとしたうえで、「今回の措置は大変残念」と表明した。

一方、テレ朝NEWS(8月20日配信)によると、米国務省の報道担当者は今回の制裁は「日本政府に向けたものではない」とコメント。一方で、日本を含む同盟国に対して「アメリカの主権にとって脅威であるICCへの支援を打ち切ることを期待している」と強調したという。