「私と付き合えよ、ばかぁ~!」幼なじみに彼氏を作らせまいとしたら、私が恋人になりました。付き合ってから恋を知る、尊すぎる学園ガールズラブコメディ【書評】

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ずっとそばにいたくて、どうしようもなく大切で、誰にも取られたくないと思ったら、それはもう恋だ。……それなら、大好きな友達と恋人って、一体、何が違うんだろう。
『フレンドガールフレンド 1』(瑠夏子/白泉社)は、大親友同士でお付き合いを始めたふたりの女の子を描くガールズラブコメディ。百合作品をあまり読んだことがない人にもおすすめできる、とびきりピュアで王道な学園恋愛コミックだ。
夕希と朝加は、幼なじみで、大親友同士。ところがある日、恋愛に興味がなかったはずの朝加が、特に好意を抱いていない男子から告白される。そのうえ、「付き合うことは自身の成長につながる」とまで言われた朝加は、「経験のために付き合ってみる」と言い出すのだ。親友をぽっと出の男子に取られるのが面白くない夕希は、いろいろな理由をつけて阻止しようとするが、意識の高い朝加はまったく聞く耳を持たない。
だが、夕希が思わず、「じゃあ私でいいじゃん! 私と付き合えよ、ばかぁ~!」と口走ると、朝加はその提案をあっさりと受け入れて――。


■“いつも通り”がドキドキに変わっていく
ふたりは、お互いが好きだと気づいたから付き合い始めたのではなく、付き合い始めたことで、恋を知っていく。
「いつもと同じ朝加ちゃんなのに、きらきらして見える…」
「いざ顔を合わせたら、夕希がいつもと違って見えて」

これまで何度も見てきた顔に、なぜか緊張する。いつものように手をつないだだけなのに、胸が高鳴る。誰よりもよく知っているはずの相手が、突然まぶしく、特別な存在に見えてくる。頬を赤らめながら、そんな戸惑いをふたりが少しずつ受け入れていく過程に、ドキドキが止まらない。
■正反対のふたりが、一緒に恋を知っていく
おまけに、夕希と朝加は、とてつもなくかわいいのだ。ふたりは、見た目も正反対。夕希は自由奔放で、ちょっぴり不真面目。恋愛経験といえば、中学に入ってすぐ好奇心で異性と付き合ったことがあるが、3日で別れたくらいだ。
ところが、朝加と付き合い始めると、照れたり、焦ったり、嫉妬したり、強がったりと忙しい。朝加の何気ない言動に振り回され、赤面しながらうろたえる姿がとにかく愛らしい。

一方の朝加は、超がつくほど真面目なしっかり者だが、本人に自覚のない、天然の“たらし”でもある。お付き合いは今回が初めてのはずなのに、何気なく夕希を喜ばせ、ドキリとさせるような言葉をさらりと口にする。けれど、いつも朝加ばかりが余裕で、夕希ばかりが緊張しているわけではない。積極的に見える朝加も、内心では戸惑い、失敗すれば夕希に支えられる。普段の凛々しさとは対照的な一面を見せる、そのギャップもたまらない。
■このふたり、尊すぎて目が離せない!
「私、夕希じゃなきゃ、だめなんだわ。私が立ち止まった時、いつだって夕希は手を引いてくれるの。夕希がいてくれるから、今日もここに来れた。初めて付き合ったひとが夕希で良かった」
読めば読むほど、ふたりのかわいさと初々しさに思わず頬がゆるみ、ニヤニヤが止まらない。ページをめくるたびに、胸がキュンキュンして、悶絶。「なんて最高のカップルなんだ」「このまま末永く幸せでいてくれ!」と思わずにはいられない。ああ、このカップルは見ているだけで、こちらまでこの上なく幸せな気持ちにしてくれるのだ。
付き合うことから始まったふたりの恋は、これからどう育っていくのだろう。
百合好きはもちろん、「ピュアな恋愛にキュンキュンしたい」「とにかく幸せなカップルにときめきたい」という人も、今すぐこのコミックを読んでほしい。徐々に恋人として互いを意識していくふたりは最高に尊い。一度ふたりを見守り始めたら、きっとあなたも、もう、その関係から目を離せなくなるに違いない。
文=アサトーミナミ
