これに対し、AI関連の投資計画に対する慎重な見方が強まったことで、半導体企業から超大型ハイパースケーラーに至るまで、AIバリューチェーンの幅広い領域で調整が見られました。その結果、情報技術セクターは月末の最終2営業日に大きく反発したものの、月間では3.0%下落しました。こうしたセクター間のパフォーマンスのばらつきは、相場のけん引役が一部のテクノロジー株に集中する状況から、より幅広い市場要因へと移行しつつあることを示しています。

●ファクター

 セクターのけん引役の変化は、ファクター戦略にも同様に表れました。バリュー、インカム志向、ディフェンシブの各ファクターが好調で、S&P 500 Pure Value(+4.5%)、High Dividend(+3.8%)、Low Volatility High Dividend(+3.4%)、Buyback(+2.6%)、Low Volatility(+1.9%)などが、特に高いパフォーマンスを示しました。

 一方、それまで相場をけん引してきたグロース株に関連するファクターは大きく反落しました。債券利回りの上昇に加え、AI関連投資に対する慎重な見方や将来の利益見通しへの不透明感が強まったことが、より遠い将来のキャッシュフローへの依存度が高い企業の大きな重しとなりました。その結果、Pure Growth(-12.4%)、Momentum(-11.0%)、High Beta(-10.1%)が、月間で最も低いパフォーマンスとなったファクター指数でした。これらの動きは、グロースやモメンタムから、バリュー、インカム志向、ディフェンシブ戦略へと資金がシフトする、2026年に入ってから最も顕著なローテーションの一つとなったことを示しています。

●ボラティリティと銘柄間格差

 市場の上昇銘柄の裾野拡大やセクターローテーションを背景に、米国株式市場では時価総額の大小を問わず、実現ディスパージョン(銘柄間のリターン格差)が拡大しました。一方、実現ボラティリティおよび銘柄間の相関は低下しました。同時に、AI関連投資から得られるリターンや超大型テクノロジー企業の業績見通しを巡る不透明感が続いたことから、インプライド・ディスパージョンは高水準で推移しました。

 Cboe S&P 500 Dispersion Index(DSPX)は、一時47.51と過去最高値まで上昇した後、7月末には41.42となりました。一方、VIX指数は一時20.66まで上昇したものの、その後低下し、月末には15.99となりました。市場全体のボラティリティは月末にかけて低下したものの、インプライド・ディスパージョンが高水準にとどまったことは、個々の企業のパフォーマンスに当面大きな差が生じる可能性を、市場が引き続き織り込んでいたことを示唆しています。言い換えれば、投資家は市場全体にかかわるリスクよりも、個別銘柄固有のリスクをより強く意識していたと考えられます。

※本コンテンツは、人工知能(AI)ツールの支援を受けて作成された可能性があります。AIツールは提案や洞察を提供する場合がありますが、最終的なコンテンツは、S&P Dow Jones Indicesの人間の担当者によって作成、確認、編集、承認されています。

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