被災した老舗和菓子店が再開「食べて元気に」 工房には二度の地震の“爪痕” 熊本・八代市【令和8年熊本地震】
「食べて元気になってほしい」老舗和菓子店が決意の再出発です。熊本地震の影響で、一時、休業していた八代市の老舗和菓子店が営業を再開した。
八代市にある創業150年の「黒川製菓」は、7月28日の地震の後、一時休業を余儀なくされたが、11日に営業を再開した。
店の名物は手のひらサイズの「どら焼き」だ。
ほどよい甘さとふわっとした生地が特徴で、店にはこの味を求めて連日、多くの客が訪れている。
隣の宇城市から来たという男性客は「お袋がこのどら焼きを食べたいということで来ました。少しでも被災から元気になればという思いを込めて買いました」と話した。
店ににぎわいが戻った一方、工房にはあの日の“爪痕”が残っている。
黒川製菓店主 黒川健作さん:
10年前の熊本地震と7月28日の地震の2回で(床が)ばっくり割れてしまった。
さらに、ボイラーも一部破損した。断水はしなかったものの、店には、地震により設備の被害が相次いだ。
黒川製菓店主 黒川健作さん:
営業できるうれしさというより不思議な気持ちでした。
まち全体がダメになっているので、後ろ髪引かれる気持ちもあったが、待っているお客様がいるので。
店では営業再開とともに、お盆の時期限定で「盆団子」を新たに販売した。
地震の影響で自宅で手作りできない人も多いと考え、販売したという。
黒川製菓店主 黒川健作さん:
昔ながらの懐かしい味を皆さんに食べてもらって、早く平穏な生活ができるように願いを込めて作りました。食べて元気になって1日でも早く元の生活を取り戻せるようにみんなで頑張ろうと思います。
老舗がつくる変わらぬ味をこれからも…。
当たり前にあった日常を取り戻すための歩みは、まだ始まったばかりだ。
