三重県桑名市で人気を集める「喫茶ひまわり」。81歳の店主が作る、ブランド卵にこだわった絶品の卵かけごはんや、自家製シフォンケーキが評判です。人を笑顔にしたいという思いが詰まった、温もりあふれる人気店を訪ねました。



■名物はこだわり卵の絶品卵かけごはん




 三重県桑名市長島町にある「喫茶ひまわり」。店を切り盛りするのは、店主の加藤君子さん(81)。

午前11時からのランチタイムで人気なのが、ボリューム満点の「たまごかけランチ」(900円)です。卵を卵白と卵黄に分けて提供するのには理由があります。




君子さん:
「先に卵白だけ入れて、よく泡を立てる。とろろみたいになったら、卵黄を入れて食べてもらう」

地元産コシヒカリに卵白を混ぜ合わせ、泡立てたところで卵黄を真ん中へ落とします。

使っている卵は、兵庫県から取り寄せた「日本一こだわり卵」というブランド卵。2025年に開催された「国際味覚審査機構」で「優秀味覚賞」三つ星を獲得するなど、数々の賞を受賞しています。




卵の味を引き立てるしょうゆにもこだわりがあります。日高昆布を入れた鍋に、ザラメ、酢、醤油、酒などを加えたら、一晩寝かせて翌日に火にかけます。昆布を取り出したあと、大量の鰹節を投入。中火で煮込んで完成です。

君子さん:
「このしょうゆは万能で、冷や麦、そうめんなどもこのしょうゆを使います」

君子さんのこだわりが詰まった、ブランド卵と特製しょうゆを使った卵かけごはんです。

客ら:
「家で作る卵かけごはんと全然違っておいしいです」
「おいしいです。卵が全然違います」

さらに、卵かけごはんの上に「自家製ふりかけ」をかけて味変も楽しめます。




特製しょうゆ作りで使った鰹節をよく絞り、フードプロセッサーで細かくしたものです。

お客さんに喜んでもらいながら、食材を余すことなく全て使い切る。君子さんの腕の見せ所です。



■手作り料理へのこだわり




 おかずも本格的で、ランチに付いてくる日替わりのおかずは、すべて君子さんの手作りです。

常連客:
「お店が休みの時に、お料理教室をされているんです。すごくパワフルな方です」




君子さんは、定休日には料理教室も開いています。もともと料理が大好きで、約30年にわたり家庭料理を教えてきました。

義理の母親の介護が終わったタイミングで、72歳にして念願だった手作り料理の店をオープンしました。

君子さん:
「食べることも作ることも好きだし、みんなに作って食べさせることも好きだから」



■名物シフォンケーキが付くモーニング




 店ではモーニングも提供しています。

午前8時前に店に入り、まずはゆで卵作りから始まります。サラダの上に半熟のこだわり卵をのせ、さらに卵を使ったもうひとつの名物、シフォンケーキも付く「モーニング」(500円)。




シフォンケーキは前の晩に仕込みます。卵白をハンドミキサーでメレンゲにし、卵黄と合わせ、さらに「こめ油」を加えることで、ふわふわの食感になるといいます。

型に生地を流し入れ、160度のオーブンで40分。卵かけごはんと並ぶ店の名物です。

客:
「フォークだとつぶれてしまう程、ふわふわです」

君子さん:
「手からの感触も味わってほしいので、ちぎって食べてと言っています」




予約しておけば、テイクアウトもできます。

客:
「お届け物は、ここのシフォンケーキと決めています」

一番人気は「エンゼル」(270円)。マシュマロのような食感がクセになる逸品です。

89歳の常連客:
「言いたいことを言って笑って、ママがそういう人やでね、ものすごく感じがいいの」

常連客:
「ここの席は譲りません。君子さんに会いに来るのがメインかもしれないくらい、この場所が好きです」

君子さん:
「ほんとに良い方ばっかりなんですよ。一番の財産だと思っています。ありがたいですね。自分の体が許す限りは、いつも通り、みんなとワイワイやれたらいいかなと思っています」

81歳の店主が作る一皿一皿には、人を笑顔にしたいという思いが詰まっていました。