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地震からまもなく3週間。依然として多くの方が避難生活を続けるなか、影響は直接被害がなかった地域にまで広がっています。復興の歩みを続ける熊本の今を取材しました。

【写真を見る】熊本地震 周辺地域も苦境 

「体が浮くような感じ」爆発事故に新たな証言

爆発事故が起きたイオンモール熊本。11日、多くの人が献花に訪れました。

献花に来た人
「一度は絶対会ってる従業員さんだと思う。これからもその人たちの分まで生きて...」

11日、イオンは、テナント従業員らに避難後の再入館を認めていたと発表しました。

テナントの従業員
「(イオン側の)事務所の人が言ってるならというので、(レジのお金を)取りに行って...」

避難した後、イオン側からの声掛けで店内に戻ったというテナント従業員。

店内でレジの現金と自分の貴重品を回収し、出口に戻ると、扉にはカギが掛かっていたのです。次に向かった避難口にも、防火シャッターが下りていたといいます。

テナントの従業員
「中に(人が)入らないように(防災センターの人が)出入口を閉めていたと思う」

その後、他の従業員と別の出口を目指していると…

テナントの従業員
「体が浮くような感じ。その後にバーンという音が鳴って、数十秒、数分遅かったら、爆発したところにいたので危なかった」

「お盆どころじゃない」断水は2万6000戸以上…猛暑の中避難生活続く

被災地はお盆休みを迎えました。最大震度7に見舞われた町営墓地では、無残にも墓石が倒れていました。

お墓参りに来た人
「お水も出ないでしょうね」
「また水が出てから掃除しようね」

八代市内の自宅も被害を受けたという家族、なんとか両親の墓参りは出来たといいます。

お墓参りに来た人
「もうお盆どころじゃないって感じ。生きててよかったかなって感じです」

被災地の現実は、まだまだ過酷です。断水は未だ2万6000戸を超えています。12日、避難所には、ようやく洗濯機の支援が届きました。多くの人は着の身着のままで避難したのです。

−−2週間ぶりに洗濯できるのはどうですか?

洗濯に来た人
「ありがたいよ。それだけなの本当に」

地震からまもなく3週間。猛暑が続く中、未だ避難所生活を余儀なくされている人は、3205人。死者は、災害関連死の疑いのある人も含め、39人に及んでいます。

来年2月まで予約キャンセル 経済的損失 全貌見えず

地震の影響は、直接的な被害が見られなかった地域にまで広がっています。

熊本県の南端、人吉市にある創業92年の老舗旅館の「人吉旅館」。宮大工によって建てられた創業当時の姿をそのまま残す近代和風建築は、国の登録有形文化財に選ばれています。

2020年の豪雨災害で、1階の天井まで浸水する被害を受けたのですが、4年前になんとか営業を再開していました。

今回の地震で人吉市は、震度5弱。旅館に大きな被害はなかったのです。しかし...

人吉旅館 堀尾里美女将
「全部キャンセル。これから(予約が)増えるかなと思った時期なので、ちょっと痛い。インバウンドの方はもう来年の2月もキャンセルになって」

相次ぐ予約のキャンセル。現時点で、すでに損失額は800万円以上に。

その理由は…

人吉旅館 堀尾里美女将
「高速道路が寸断された、通行止めの区域があったので」

熊本の観光と物流を支える主な3つの道路のすべてが今回の地震で寸断されました。

地震発生時、震源が浅く、断層のずれが地表に現れた「地表地震断層」が、建造物への被害を拡大したのです。

人吉市にとって、一番の集客ルートだったのは「九州自動車道」。

本来であれば、福岡との間を約2時間半で結んでいました。ところが、その道が通行止めになったのです。

地震翌日、女将は自ら車を出し、福岡から来ていた宿泊客を送り届けることに...

人吉旅館 堀尾里美女将
「とりあえず福岡まで送り届けなきゃいけないってことで、(片道)8時間半くらいかけて博多まで行きました」
人吉旅館 堀尾里美女将
「道路の真ん中の中央線が、真っ二つに離れているのとか、歩道は隆起してたり」

14日、九州道は懸命な復旧作業の末、全線で通行止めが解除されました。

しかし、交通インフラの寸断は、まだ続いていて、観光のキャンセルや物流の停滞など、経済的な損失はまだ全容が見えてきていません。