「熊本地震でまた」フェイク画像が拡散 AI加工された被災者写真が招いたSNSの“二次被害”
先月、熊本地震が発生してから2週間あまり。被災地では悪質なニセ画像の拡散が問題となっている。
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ネット上に出回ったのは、倒壊した家の前で男性がピースサインをしている画像。この男性は実際に自宅が全壊した被災者で、毎日新聞社の取材を受け、同社ニュースサイトに掲載された写真が第三者によってAI加工されたとみられている。元の写真では、男性は自宅の前で厳しい表情を浮かべてたたずんでいたが、ニセ画像では笑顔でピースサインをしていた。
ニセ画像を投稿された男性は氷川町在住で、母親とスーパーで買い物中、地震が発生。急いで帰宅すると、木造2階建ての自宅の1階部分が押しつぶされ全壊していた。弟が自宅に閉じ込められており、近所の住民と協力して約4時間かけて救出。後日、この惨状を全国に知ってほしいとの思いから取材に応じていた。
ニセ画像は記事が掲載された3日後からSNSで拡散され、そこには〈熊本地震の死者数34人か もっと沢山被害出たらいいのになぁ 熊本民のやつらタダで飯食ってるんじゃねーよ〉との文言が添えられていた。これを見たユーザーから男性を非難するコメントが寄せられたほか、男性の自宅前に県外ナンバーの車が停車し、窓を開けて自宅を撮影することもあったという。
10年前の熊本地震の際にも、ライオンが路上を歩いている画像をつけて、「動物園からライオンが放たれた」とのデマが投稿されたことがあった。熊本県警は最初に投稿した当時20歳の男を偽計業務妨害の疑いで逮捕。男はその後、不起訴処分(起訴猶予)になっている。
今回の地震でもまたフェイク情報が出回ったわけだが、男性は8月初旬、熊本県警に被害届を提出。毎日新聞社は法的措置も視野に対応を検討しているという。
災害後は不安になる人が多いため、SNSでニセ情報が広がりやすい。出どころが不確かな情報は安易に拡散せず、情報源を確認するなど、冷静に真偽を見極めることが重要だ。

