BTS未公開音源の流出者特定へ米裁判所が動く 事務所の請求認めXに情報開示を命じる決定
HYBE傘下のレーベルのBIGHIT MUSICが、BTSのアルバム『ARIRANG』の流出者を特定するためにアメリカの裁判所に提出していた証拠開示請求が、最近裁判所に認められた。
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K-POPアーティストらが、いわゆるサイバーレッカーや海外SNSの悪質な投稿者の身元を確保するためにアメリカの裁判所のドアを叩いているなか、カリフォルニア州の裁判所ではなくテキサス州の裁判所で認められた事例が判明したのは今回が初めてだ。
8月14日、本サイト提携メディア『時事ジャーナル』の取材を総合すると、米テキサス州西部地区連邦地裁はBIGHIT MUSICがX(旧ツイッター)を相手取って提出した証拠開示請求を8月5日に認める決定を下した。
これによりBIGHIT MUSICは、問題となったアカウント運営者の氏名・生年月日・住所・メールアドレス・電話番号などの身元情報とともに、2026年1月1日以降の接続ログとIPアドレス、アカウントに登録された決済手段の名義人情報を確保する道が開かれることとなった。
Xでは、BTSが『ARIRANG』の発売を控えた今年3月初旬、「BTS ARIRANG LEAK(@j******)」というアカウントを通じて、未公開音源や歌詞、コンセプトアート、カバー画像が事前に流出された。
これを受けBIGHIT MUSICは4月9日、米カリフォルニア州北部地区連邦地裁に当該アカウントの運営者の身元確認に向けた証拠開示請求を提出した。このような申し立ての後、当該の投稿は削除され、IDも変更された。
『時事ジャーナル』の取材によると、BIGHIT MUSICはカリフォルニア州の裁判所に対する請求を自主的に取り下げた後、米テキサス州の裁判所に再提出した。本社をカリフォルニアからテキサスへ移転したX側が管轄を問題視したためだ。ただし、BIGHIT MUSICの証拠開示請求そのものには異議を唱えなかった。

審理を担当したテキサス州の裁判所は、BIGHIT MUSIC側の請求を認めつつも、「送達後10日以内にXが当該アカウントの利用者に情報要求の事実を通知すること」「送達または通知後21日以内にXとアカウント利用者がそれぞれ召喚状の取消・変更請求を提出できること」という但し書きを付けた。
これまでカリフォルニア州の裁判所では、海外プラットフォームやアカウント利用者の意見を聞かずに処理されていたのとはまったく異なる姿勢だ。
さらにテキサス州の裁判所は決定文で、「(オンラインなどで)匿名にとどまるという著者・発行者の決定が合衆国憲法修正第1条の保護を受けるということは確立された法理である」という点も明確にした。
ただし、「現段階でこの問題を判断する必要はない」と結論づけた。当該の利用者がアメリカ市民であったり、アメリカ国内にいたりするという証拠がないという理由からだ。海外での訴訟に向けた証拠開示請求自体は認めつつも、表現の自由やSNSの匿名性が絡む争点については、利用者が直接争う余地を残した格好だ。
一方、BIGHIT MUSICは当該のXアカウント運営者の身元が確認され次第、韓国の裁判所に著作権および営業秘密の侵害、秘密保持義務違反などを理由とした民事訴訟を提起する予定であると明らかにしている。
(記事提供=時事ジャーナル)

