久しぶりの円高を資産運用にどう生かすか(C)日刊ゲンダイ

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【マネーの教科書】#115

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 日米の協調介入によって、円ドル相場は8月3日に一時155円20銭程度まで、一気に円高が進んだ。さらに円高が進むのか、円安に戻るのかはわからないが、久しぶりの円高資産運用にどう生かせばいいのか考えている人も多いだろう。

 NISAでオルカンやS&P500に投資している人は多いだろうが、これまでの利益は円安によって上乗せされてきた面がある。たとえば、eMAXISSlim米国株式(S&P500)のマンスリーリポートによると、6月の基準価額は139円のプラスとなった。変動要因の内訳を見ると、為替要因が△825円、株式要因は▲685円、その他▲1円となっている。S&P500の下落を円安がカバーしていたわけだ。円高になれば、それがマイナスに働く。円高を生かす金融商品はあるだろうか。

 そのひとつが東証に上場されている「iシェアーズ円高フォーカスETF」(愛称:円高ハンター)。2025年12月に設定されたETFで円高をチャンスに変えることができる日本初のETFだ。このETFは残存期間1年未満の日本国債を保有すると同時に、為替予約取引によって「ドル売り・円買い」のポジションを保有するという。リスクの少ない日本国債を保有しながら、為替の変動が直接、ETFの価格に反映される仕組みになっている。複雑な仕組みに感じるが、過去の運用シミュレーションを見ると、その効果がわかりやすい。05年末を100として値動きを比較すると、ドル円相場は、11年末までに30%を超える円高となった。一方で「円高ハンター」は30%程度の価格上昇となっている。為替の変動分をリターンとして得ていることになる。

「iFreeETF米ドル・ベア(1倍)」も円高で価格上昇が狙えるETFだ。ETFの変動率をブルームバーグ米ドルベア(日本円)インデックスの変動率に一致させることを目標とするETF。ブルームバーグ米ドルベア(日本円)インデックス円高ドル安のときにプラスリターンが得られる仕組みになっている。今年3月に東証に上場したばかりで、取引量が少ない点には注意が必要だ。

 こうした商品を保有すれば円高時の資産目減りをある程度回避できそうだ。

(向山勇/ジャーナリスト)