隣に座った女性から突然大声を出され困惑(写真はイメージ)

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通勤や通学で多くの人が利用する電車では、見知らぬ乗客同士が限られた空間で過ごすため、思わぬトラブルに遭遇することもある。

一般社団法人日本民営鉄道協会が2025年に実施した「駅と電車内のマナーに関するアンケート」では、「座席の座り方(詰めない・足を伸ばすなど)」が迷惑行為の2位になっている。「荷物や身体が隣の人にぶつかる」「座席を詰めて座らない」といった行為も迷惑と感じる人は多い。

佐藤和彦さん(仮名・60代)の場合は、隣に座った女性から突然大声を出され、恐怖を感じたという。

「あなたがいるから迷惑!」隣に座った女性が突然大声で

佐藤さんは、ある日の夕方、仕事を終えて地下鉄に乗車した。自宅の最寄り駅まで座って帰れることも多く、この日も空いていた座席へ座った。

「仕事で疲れていたので、少し眠ろうと思っていました」

途中の駅を過ぎる頃までは、車内にも余裕があった。しかし、ある駅でひとりの女性が乗り込んできたことで状況は一変する。

佐藤さんの反対側には体格のよい男性が座っていたため、間の空席はかなり狭くなっていたという。

「私は肩をすぼめて座っていました。それでも女性は迷うことなく、その隙間へ体を押し込んできたんです」

どこか落ち着かない様子だったため、佐藤さんは「しばらく我慢しよう」と寝た振りを続けることにした。すると突然、女性が周囲にも聞こえる声で話し始めたのだ。

「あなたが座っているから私の席が狭くなる! 迷惑!」

「とにかく目を閉じて耐えるしかなかった」

さらに、電車が揺れるたびに「痛い! 痛い! 痛い!」と大声をあげ、「男が女の私をいじめる」などと一方的に訴え続けたという。

「反応したら余計に話が大きくなりそうだったので、とにかく目を閉じて耐えるしかありませんでした」

さらに乗客が増え、車内は混雑していった。女性の言動は、佐藤さんに対してだけでは終わらなかった。

前に立っていた乗客に対しても、「荷物を押すのやめてよ!」と声を荒げ始めた。

「満員電車ですから、周囲の人も避けようがありません。それでも、女性の『誰かのせいにする』態度は変わりませんでした」

女性が降車すると、佐藤さんは「隣が空いた瞬間、ようやく息ができました。本当に長い時間に感じましたね」。「相手を刺激しないことが、自分を守ることにつながる場合もある」と佐藤さんは振り返る。

国土交通省や鉄道事業者は、誰もが安心して利用できるよう、車内でのマナー向上を呼びかけている。見知らぬ乗客とのトラブルでは、無理に対応せず、必要に応じて駅員や乗務員へ相談することも大切だ。