嘘を重ねて32歳で衆院選初当選(高市首相)/(C)日刊ゲンダイ

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【それでもバカ−高市早苗−とは戦え】

【第2回】「騙された有権者」は「おめでたい」存在…他人は利益のための存在、崇めなければ排除

 憲政史上初の女性首相誕生から9カ月あまり。嘘とデタラメを押し通す異常な人物がなぜ権力を握り続けるのか。新著「高市早苗という病」が話題の作家による緊急寄稿をお届けする。(全3回の第1回)

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 衝撃的な一文がある。「私、自分は日本の軍事問題の権威だって、ウソ書いたの」(「CLASSY.」1992年4月号)

 高市の「元米連邦議会立法調査官」という経歴詐称に関しては、これまでも騒ぎになってきたが、これはそれ以前の話。虚偽の経歴をつくるための経歴が虚偽だったのだ。高市は履歴書に嘘を書いて、パトリシア・シュローダー下院議員の事務所に潜り込んだ。経歴詐称問題においてはここが出発点である。

 高市の人生は嘘により構築されている。それを前提に、詐欺師がインターンだったか、詐欺師がフェローだったかの議論に進まなければならない。

 本書「高市早苗という病」を執筆するにあたり、私は高市が登場する過去の著作や雑誌記事をまとめて読んだが、疑惑は確信に変わった。

 高市はメディアのあちらこちらで「調査官」を詐称、1992年の参議院選挙公報には「日本で初めての米国連邦議会立法調査官として活躍」とある。すでに報道されているように「日本で初めて」も「調査官」も完全な嘘である。

 高市は嘘に嘘を重ね、「高市早苗」という虚像を作りあげてきた。肥大した自己愛と承認欲求、底なしの虚言癖、知性の決定的な欠如……。

 不祥事が発覚しても、「私はやっていない」「全くの捏造だ」「心外だ」と繰り返し、事実を突きつければ「睡眠不足」を理由にすねてみせ、ついには答弁を拒絶して「陳述書」による逃亡を図る。その陳述書すら、約束通りに出さず、遅れに遅れて出した陳述書には、自分勝手な言い訳しか書いてなかった。

 すべて他責、「私はかわいそうな被害者」のアピールだけは忘れない。

 高市がやってきたのは、特に小泉純一郎政権以降加速したプロパガンダによる世論操作の集大成である。そして現在自民党はバカをターゲットにして扇動することで悪法の数々を押し通している。

 では、なぜ日本人はこんな妙ちくりんな女にだまされてしまったのか?

 いや、だまされたのではない。だまされることを、望んだのである。

 その証拠に問題が次々と発覚しても、内閣は倒れていない。

 詐欺師が悪いのは当然だが、だまされ続ける側にも問題がある。高市のような妖怪を生み出し増長させたのはわれわれの腐った社会なのだ。

 安倍難去ってまた一難。コロナ禍を挟んで蔓延したサナエ禍は、日本を下品のどん底に突き落とした。=敬称略(つづく)

(適菜収/作家)