【真夏の震災】危惧される熱中症 静岡県内の津波避難タワー “暑さ対策”の現状は
厳しい暑さの中、発生した熊本地震。静岡県内でも夏の災害への備えが必要です。
心配されることの一つが、津波避難タワー。津波被害が懸念される静岡県では現在、「津波避難タワー」が124基ありますが、このうち屋根やテントを備えているのは1割未満です。
2025年7月、カムチャツカ半島付近で発生した地震では太平洋沿岸の広い地域で津波警報が発表されました。北海道では3万5千人以上が避難しましたが、避難中にけがをした人や熱中症の疑いで16人が病院に搬送されました。
(松崎町 総務課 消防防災係 澤田 歩垂さん)
「レール式になっていまして、1人でも引っ張れる雨対策と日よけ対策になっている」
さらに備蓄品も…。
(松崎町 総務課 消防防災係 澤田歩垂さん)
「飲料だとか、長期保存ゼリー、パンなど、あとはトイレとヒートシート、LEDランタンなどを備蓄している」
200人を収容することができ、近隣の人たちが津波が収まるまで過ごせる機能を備えています。
さらに伊豆市には…。
(澤井志帆アナ)
「多くの海水客でにぎわうここ伊豆市にあるこの観光施設。実はこれを見てみますと、津波の避難場所にもなっているんです」
伊豆市土肥におととし(2024年)7月にオープンした「テラッセオレンジトイ」。防災と観光の両方の機能を併せ持つ「津波避難複合施設」です。
(伊豆市 危機管理課 山田 和彦 課長)
Q .こちらは?
「こちらは、レストランスペースになっております」
Q.海が一望できるんですね?絶景です。すごくきれい。
「ここは普段はお客さんが食事をしてもらったり、地元の方もね、中には食べにくる、来ていただける人もいらっしゃいます」
Q. 有事の時は?
「ここはなんと避難スペースになっております。この上にもですね、屋外ですが、避難スペースが設けてあるということで、普段使いをしながら、災害時には避難所として使うというスペースになってます」
3階の高さは津波想定を上回る14メートル。このフロアで約600人屋上と合わせると1200人が避難できます。停電になっても非常用電源で3日間は電源を確保でき冷房設備も稼働します。
また、倉庫には水や食料、簡易トイレなど避難した1200人が1日分は過ごせる生活用品が備蓄されています。
観光地ならではのこんなものも…。
(伊豆市 危機管理課 山田 和彦 課長)
「夏は海水浴シーズンで裸足で来る方がいらっしゃいますので、裸足で避難された方には、また次の所に避難するための靴も用意してあります」
Q .ここが本当に津波避難施設なのかとちょっと疑いたくなるような施設です。
「普段は本当に観光施設として使っていただけるようなデザインになってますし、この海岸線と松林と調和が取れた施設ということで、市民の皆さんからも、好評を得ている」
県の危機管理部門のトップを務め、静岡大学防災総合センターの岩田孝仁客員教授に、津波避難タワーの熱中症対策について聞きました。
(静岡大学防災総合センター 岩田 孝仁 客員教授)
「当初、やっぱり津波避難タワーとかこういう設備ってのは、本当に応急的な、緊急的に避難できる場所ということで設置したという経緯があり、例えば部屋を作るとか囲いを作るという、いわゆる建築物としての扱いというかたちではなかった。ただ、全国を見ると、例えば高知県だとか和歌山県のように、最初から例えば屋上階には部屋を設けて、倉庫もその中に設置する、避難者も一時的に、風雨をしのぐための部屋の中で避難ができるというような、そういった設計をしているところもありますから、静岡もできれば少しずつそういった形で、少し環境に適応した避難スペースも確保するということを考えた方がいい」
厳しい暑さの中での避難のため、私たちが備えておくことは?
(静岡大学防災総合センター 岩田 孝仁 客員教授)
「津波だけではなく、どんなケースでも、必要なものが季節によって変わるのは事実です。だから、年中同じものではなくて最低限の水・食料は基本として、冬であれば防寒具であるとか、夏であれば体を冷やすようなタオルだとか。非常持ち出しを季節ごとにもう一度きちんと中身を開いて、今これならこれが必要、この時期ならこういうものが必要だと、きちんと定期的に入れ替えておく、こういった習慣を作ってほしい」

