優秀な翻訳アプリが出回る昨今において、様々な言語をネイティブ言語に翻訳するサービスは誰もが享受できるものになりつつあります。ただし多くの場合、翻訳機能はウェブアプリやウェブAPIとして提供されることが多く、オンラインであることを前提とします。「Offline Translator」はFirefoxのローカル翻訳機能の翻訳モデルを使用しており、翻訳モデルを含む言語パックを一度ダウンロードしておけば完全にオフラインの状態でも翻訳できるアプリです。

DavidVentura/offline-translator: Use Firefox Translation Models for on-device translation on Android

https://github.com/DavidVentura/offline-translator

Offline Translator | F-Droid - 自由かつオープンソースのAndroidアプリ・リポジトリ

https://f-droid.org/packages/dev.davidv.translator/

◆特徴

F-Droidのページの紹介文にある、Offline Translatorの特徴は以下の通りです。

・翻訳にインターネット接続は不要、モデルを一度ダウンロードするだけ

・元の書式を保持した画像翻訳オーバーレイ(OCR)が可能

・PDF/ODTファイルの翻訳が可能

・主要な言語のテキスト読み上げ(TTS)に対応

・自動言語検出に対応

・非ラテン文字の翻字に対応

・アクセシビリティサービス・デバイスアシスタントを通じて画面上のコンテンツを素早く翻訳

◆対応言語

公式GitHubによると、記事作成時点でOffline Translatorがサポートしている言語は以下の60言語です。

・アルバニア語

・アラビア語

・アゼルバイジャン語

・バスク語

・ベラルーシ語

ベンガル

・ボスニア語

・ブルガリア語

カタルーニャ

・中国語(簡体字)

・中国語(繁体字)

・クロアチア語

・チェコ語

・デンマーク語

・オランダ語

・英語

・エストニア語

・フィンランド語

・フランス語

・ガリシア語

・ドイツ語

・ギリシャ語

・グジャラート語

・ヘブライ語

・ヒンディー語

・ハンガリー語

・アイスランド語

・インドネシア語

・イタリア語

・日本語

・カンナダ語

・韓国語

ラトビア

・リトアニア語

・マレー語

・マラヤーラム語

・マラーティー語

・ノルウェー語

・ノルウェー語(ブークモール)

・ノルウェー語(ニーノシュク)

・ペルシャ語

・ポーランド語

・ポルトガル語

・ルーマニア語

・ロシア語

・セルビア語

・スロバキア語

・スロベニア語

・スペイン語

・スワヒリ語

・スウェーデン語

・タガログ語

・タミル語

・テルグ語

・タイ語

・トルコ語

・ウクライナ語

・ウルドゥー語

・ウイグル語

・ベトナム語

◆導入

Offline Translatorは以下を経由してインストールできます。

・F-Droid

・公式GitHubのReleaseページからAPKファイルを入手

今回はF-Droid経由でインストールします。あらかじめアプリにF-Droidアプリがインストールされていることを前提としますのでインストールや使い方については以下を参照してください。

無料で簡単にGooglePlay以外の無料オープンソースAndroidアプリをインストールして自動更新できる「F-Droid」 - GIGAZINE

https://gigazine.net/news/20260504-f-droid/



公式GitHubにある「Get it on F-Droid」のバナーをタップします。



F-Droidアプリが起動Offline Translatorの画面が開くので「インストール」ボタンをタップします。



ダウンロードが始まると進捗バーが表示されます。



ダウンロードが完了すると「このアプリをインストールしますか?」というポップアップが表示されるので「インストール」をタップします。



インストールが完了すると「開く」ボタンが表示されるのでタップします。



◆翻訳してみる

初回起動時には「言語の設定」画面が表示されます。



言語のリストから使用したい言語を探し、右側のダウンロードアイコンをタップすると言語パックのダウンロードが始まります。



必要な言語パックをダウンロードしたら「完了」ボタンをタップするとメイン画面が表示されます。



メイン画面の使い方は基本的に一般の翻訳アプリと同じで、例えば日本語から英語への変換であれば、画面上部に日本語の文章を入力すると自動的に画面下部に翻訳された英語が表示されます。



言語を切り替えたい場合は、言語をタップすると切り替え対象の言語のリストがポップアップ表示されるので選択してタップします。



言語を切り替えると翻訳も自動的に切り替わります。



記事作成時点で最近サポートされたタガログ語に翻訳先の言語を切り替えてみましたが、簡単な文章であることもありバッチリです。



なお、翻訳元言語と翻訳先言語を入れ替えるのは、一般的な翻訳アプリと同様に言語間の矢印アイコンをタップすればOK。



オフラインで翻訳できることを確認するためスマホを機内モードにしてみたところ、問題なく翻訳できることが確認できました。



◆その他の機能

画面上部の翻訳元文字列入力箇所の上には3つのアイコンがあり、タップするとそれぞれ以下の機能を実行します。

・サウンドアイコン:翻訳元文字列を読み上げる

・辞書アイコン:翻訳元文字列をタップするとタップした箇所の文字列を辞書で表示する

・×アイコン:翻訳元文字列をクリアする



画面上部の翻訳元文字列入力箇所の下には4つのアイコンがあり、タップするとそれぞれ以下の機能を実行します。

・マイクアイコン:翻訳元文字列を音声入力する

・シャッターアイコン:カメラで撮影した画像に含まれる文字列を翻訳する

・画像アイコン:ストレージにある画像に含まれる文字列を翻訳する

・ファイルアイコン:ストレージにあるファイル(テキスト・画像・PDF・EPUBなど)に含まれる文字列を翻訳する



試しにGIGAZINEの記事を電子書籍化した際に作成したEPUBファイルがあったので、翻訳できるのかを確かめてみました。



EPUBの翻訳はファイルの内容を書き換えて別名で保存するというものでした。一部翻訳漏れがあったり固有名詞絡みの翻訳内容がちょっと怪しかったりするものの翻訳自体はできていました。



PDFの翻訳だとどうなるか、英語で書かれたPDFファイルを日本語に翻訳させてみました。これはちょっと翻訳が厳しそう……。



ファイルを選択すると確認のポップアップが表示されるので「翻訳」ボタンをタップします。



PDFファイルの翻訳も別名で保存するスタイルでした。「ファイルを翻訳しました」ポップアップが表示されるので「保存」もしくは「開く」をタップしますが、両者の違いは翻訳・保存したファイルをアプリで開くかどうかの違いだけなので、今回は「開く」を選びました。



翻訳されたPDFファイルを開いたところ。元ファイルが特殊すぎたためかなり苦しい翻訳だったようですが、かろうじて判読可能といったところでした。



画像の翻訳については、同時に日本語の縦書きが認識できるのかについても確認してみました。



結果は、文字列として認識されなかったロゴ部分を除けばそれっぽく翻訳できていました。



シャッターアイコンをタップすると、カメラから見えている被写体をリアルタイムで翻訳できます。

画面下部の翻訳先文字列出力箇所の上には4つのアイコンがあり、タップするとそれぞれ以下の機能を実行します。

・サウンドアイコン:翻訳先文字列を読み上げる

・分岐アイコン:翻訳先文字列をタップするとタップした箇所の翻訳を変更する

・辞書アイコン:翻訳先文字列をタップするとタップした箇所の文字列を辞書で表示する

・コピーボタン:翻訳先文字列をコピーする



◆設定

画面の右上にある歯車アイコンをタップすると設定画面を表示します。



設定項目は以下の通り。

言語

言語パック:言語パックの管理(ダウンロード・破棄)

・一般

・既定の翻訳元言語の選択

・既定の翻訳先言語の選択

・文字サイズ変更

・クイック翻訳の通知

・ウェブ翻訳

広告ブロック

・終了時に閲覧データを消去:Cookie・キャッシュ・ローカルストレージの削除

・テキスト読み上げ

・URLとハッシュタグを読み上げる

・ポップアップ

・入力を非表示

・ポップアップの位置

・ポップアップのサイズ

・画面翻訳

・常時表示ボタン

・ショートカットで画面を翻訳

・ショートカット起動時の動作選択

・画像

・文字を置き換える背景

・最小信頼度

・最大画像サイズ

・詳細設定

・カタログURL

・外部ストレージを使う

言語の自動検出を無効にする

・スクリーン翻訳(実験的機能)

・複数の翻訳元言語に対応

・翻訳後の文字に発音記号を表示

・翻訳元の文字に発音記号を表示

・日本語の発音表記にスペースを追加

・PDF内の画像も翻訳

カメラを最初からリアルタイム翻訳

・ブラウザとして登録:他のアプリからのリンクを翻訳できるようになる

・LibreTranslate互換HTTPサーバーを有効にする

アプリについて

・使い方:使い方を表示する

・ヘルプ/問題を報告:公式GitHubを開く

・開発を支援する:Liberapayを表示する



◆まとめ

Offline Translatorは普段使いするには十分以上の機能を持ち、オフラインでも利用可能な翻訳アプリです。また設定項目を見ているとまだまだ底知れぬポテンシャルがありそうなので、興味のある方は是非実際に使用してみてください。