望海風斗さんが『徹子の部屋』に登場。ミュージカルへの思いを語る。 初のストレートプレイへの意気込み「私が挑戦するにはあまりにも高すぎる山だけど」
2026年7月23日放送の『徹子の部屋』に、望海風斗さんが登場。読売演劇大賞受賞や、舞台『マスタークラス』と黒柳徹子さんとの関りなどについて語ります。今回は、『マスタークラス』の公演前に意気込みなどを聞いた2024年12月23日のインタビューを再配信します。*****元宝塚歌劇団の雪組トップスターで、退団後も抜群の歌唱力と厚みのある演技で活躍中の望海風斗さん。『next to normal』、『ガイズアンドドールズ』、『ドリームガールズ』、『イザボー』、『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』と、数々のミュージカルでその存在感を発揮してきました。そんな望海さんが、25年春、初めてストレートプレイに出演します。記念すべき作品は、20世紀最高峰のオペラ歌手と謳われたマリア・カラスの物語『マスタークラス』。この作品を自身にとっての「高い山」と表現する望海さんだが……。
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私の大きな挑戦がひとつ始まるぞ
舞台『マスタークラス』は、マリア・カラスの大ファンであった劇作家テレンス・マクナリーの作品。カラスがジュリアード音楽院で若きオペラ歌手たちに行った「マスタークラス〈公開授業〉」の講義録をもとに、カラスの栄光と挫折の人生が描かれています。
1996年にブロードウェイで初上演され、同年度のトニー賞・最優秀演劇作品賞を受賞。その後世界各国で上演されてきました。日本では黒柳徹子さんの主演で 1996 年、99 年にパルコ劇場が上演されています。今回、26年ぶりに、日本で上演されることになりました。演出を手掛けるのは、現代演劇界で最も実力のある演出家の一人である、森新太郎さん。主演のマリア・カラス役は、宝塚退団後、さまざまなミュージカルの舞台で活躍中の望海風斗さんが務めます。
果たして、望海さんの作品に懸ける意気込みは?
―「マスタークラス」への出演が決まった時の心境を教えてください。
「ずっとミュージカルをやってきましたが、宝塚歌劇団を退団し色々な作品を経験していく間に、お芝居をしっかりやってみたいという気持ちも出てきました。そのような中で、ストレートプレイに挑戦しようとなったときに、候補のひとつとして読ませていただいたのがこの『マスタークラス』でした。
初めてのストレートプレイで、会話劇ということでもなく、ほぼ一人で台詞を発している時間が長い作品。一度読んだだけでも難しい作品だと、私が挑戦するにはあまりにも山が高すぎるのではないかというのは率直に思いました。
ですが、だからこそ、決まって嬉しいというよりは、挑戦できるチャンスをいただけるのであれば、是非挑戦したいという想いのほうが勝っていて。これで私の大きな挑戦がひとつ始まるぞ、という気持ちでした」

『マスタークラス』
―マリア・カラスという人物を演じることについてはいかがでしょうか。
「まず、マリア・カラスのことは、素晴らしいオペラ歌手であるということしか存じ上げなかったんです。マリア・カラスは、すごく昔の歴史上の人物ということでもなく、今でもファンの方が多くいらっしゃる、実在していた方。どの役もそうではありますが、まず私自身がマリア・カラスという人を深く知っていかなければという段階です。
イタリア語が自然に話せるようにレッスンも始めていますし、歌うシーンがあるわけではないけれど、彼女を知る上でオペラのレッスンもしていただいています。
ですが、〈マリア・カラスを演じる〉というよりも、ここに描かれているマリア・カラスが何を伝えたいのか、ということをしっかり自分の中に落とし込むことが大切なのかなと思っています。
この人物はどうしてこういう言葉を発しているのかということを、ひとつひとつ理解していった先に、私のマリア・カラス像が出来上がるのではないかと思っているので、台本をしっかり読み解きながら、演出の森新太郎さんと一緒に言葉を深めていきたいですね。それが積み重なっていった結果、〈最終的にマリア・カラスになっている〉ということを目指したいです」
―今回初めてタッグを組む、演出の森新太郎さんの印象を教えてください。
「これまで森さんとご一緒されたことのある方から、演劇愛が強く、台本が真っ黒になるくらい、稽古はじめの読み合わせの時点でイントネーションから何度も台詞を発するお稽古をされる方だと聞きました。知らないうちに台本を手放せるようになっている、と。これまでにない経験なんだろうなと、身の引き締まる思いです。
ですが実際にお会いしてお話をさせていただいた際に、とても好奇心をもってこの作品に立ち向かってくださっているということを感じたんですね。それで、聞いていたお稽古の様子も、だからこそなんだと合点がいきました。森さんの情熱にしっかりついていきたいと思っています」
鬼気迫る彼女の中から生まれてきた言葉たち
―特に注目してほしいところや、どんな作品にしたいといった意気込みをお聞かせください。
「1幕は、もしかしたら『これは何を言いたいんだろう?』という感想が多いかもしれません。ですが、その積み重ねの先、2幕にマリア・カラスのすべてが詰まっていると台本を読んで感じました。
マリア・カラスの神髄にせまっていく、鬼気迫る彼女の中から生まれてきた言葉たちというものを、しっかり自分の中からも生み出していきたいですし、私が本を読んで感じたように、2幕のそこにピークがいくような流れをつくっていけたらと思っています。
そして、風貌が似ているとかではなく、どうやってこのお芝居にマリア・カラスの血を流していくかということですね。たくさんのことを乗り越えた先に出てきた言葉がどういうものなのか。それが観に来てくださる皆さんの中にどれだけ響いていくのかが楽しみです。
彼女の言葉は、芸術やエンターテインメントの仕事に従事していない方にも刺さるところがたくさんあると感じます。社会に関わっていくうえで大事なことをマリア・カラスが言ってくれているような気がするので、そういった言葉を皆さんの心にしっかり届けられたらと思っています」
ミュージカルでも類まれな演技力が評価されてきた望海風斗さん。20世紀最高峰のオペラ歌手マリア・カラスを、どのようにして舞台上に蘇らせるのでしょうか。
『マスタークラス』東京公演は、3月14日(金)~23日(日) 世田谷パブリックシアターにて。その後、長野公演はまつもと市民芸術館主ホール、愛知公演は穂の国とよはし芸術劇場PLAT、大阪公演はサンケイホールブリーゼで行われる。
■STORY
世界中のオペラファンを虜にした、20世紀最大の歌姫〈プリマドンナ〉マリア・カラス(望海風斗)。引退後のカラスは、ニューヨークの名門音楽学校のジュリアード音楽院で、若きオペラ歌手たちにマスタークラス〈公開授業〉を行う。授業では、ユーモアを交えつつ、的確だが辛辣な言葉で、芸術に向き合う術〈すべ〉を惜しみなく伝えてゆく。生徒の歌声を聴くカラスには、過去の輝かしい舞台や想い出がよみがえってくる。愛を求め、挫折を乗り越え、芸術に人生を捧げたカラスの秘めていた過去が、解き明かされてゆく。

