7月18日の試合の8回、内角を攻められる阪神・佐藤輝明

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「広島市民球場がホームだった1970年代から1980年代後半ならいざ知らず、近年の広島カープに荒っぽいイメージはなかったんですが……。でも、阪神との一戦はなぜか死球が多発していますから、『何かあったのかな』と勘ぐってしまうこともありますね」

 これは7月19日にマツダスタジアムを訪れた古くからのカープファンの声だ。そのファンが心配するほど、昨年から今年にかけて、広島の投手が阪神の選手に球をぶつけることが多発している。

“死球禍” のきっかけとなったのが、2025年4月20日、甲子園球場でおこなわれた阪神-広島戦だったと言われる。

 この試合で、阪神の坂本誠志郎捕手が頭部に死球を受けた。ヘルメット越しとはいえ頭を直撃。危険な一球に、当然、坂本は怒ると思われたが、予想外の行動に出た。相手がドラフト3位ルーキー・岡本駿投手だったこともあるのか「大丈夫だから」と笑顔さえ見せたのだ。

 むしろ、いちばん激怒したのは藤川球児監督だった。いつもは穏やかな笑顔を見せる指揮官も、このときばかりはエキサイト。岡本投手や広島の新井貴浩監督らに「来いよ!」と挑発ポーズ。それを止めたのが坂本捕手だった。

 その後、両チームがもみ合うこともあったため、審判団は「警告試合」を宣言した。

 ただ、坂本が “大人の対応” を見せたことで、両チームの確執もこれで終わりかと思われたが……。

 開幕から1カ月ほど経った4月26日、近本光司外野手が左手首に死球を受け、その後の検査で左手首の骨折と診断された。復帰まで3カ月近くかかり、不動のリードオフマンの長期離脱は、阪神に大きなダメージを与えた。

 近本がようやく復帰したかと思えば、今度は7月17日、前川右京外野手が死球を受け、右肩甲骨を骨折した。

 そして18日、ハーン投手の抜け球が佐藤輝明選手の胸元付近を通過し、佐藤選手が激怒。直後には阪神のモレッタ投手が小園海斗選手に死球を当て、両軍に緊迫した空気が流れた。

 さらに19日、再びハーン投手が大山悠輔内野手に死球を与え、両軍が入り乱れて球場内は一時騒然。事態は無事に収まったが、審判は「警告試合」を宣告した。

「もちろんぶつけたのは故意ではなく、真剣勝負の結果でしょう。ただ、“死球禍” はカープファンに受け入れられるはずもなく、それは観客動員数にも影響していると言われます。

 ホームで試合をおこなえば、赤く染まるのがマツダスタジアムの恒例でしたが、7月14・15日の横浜DeNA戦では、2試合連続で観客が2万人を割り、球団関係者に大きなショックを与えました。

 もちろん成績が低迷していることが最大の要因ですが、ファンは死球が多くて揉める試合を求めているのではありません。とくに広島は “カープ女子” に代表されるように、女性のファンが多いことでも有名ですから、影響は大きかったと言わざるを得ません。

 いまでは『あれだけいた “カープ女子” はどこに行った?』と冷やかされる始末。彼女たちを呼び戻す意味でも、クリーンな試合を望みたいところです」(スポーツ紙広島担当記者)

 いつもの活気あるスタジアムに、早く戻ってほしいものだが……。