スポニチ

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 ◇セ・リーグ 阪神5―2中日(2026年7月14日 バンテリンドーム)

 まだ7月。球宴前のシーズンなかばにもかかわらず、先発投手にとって最高の栄誉「沢村賞」をくっきりと視界に捉えた。阪神先発・高橋は8回2失点9奪三振で11勝目を挙げた。

 「先に点を取ってもらったんで守り切ったら勝ち、という気持ちでもいた。最後の8回までいけてよかった」

 完投こそ逃したが、序盤からテンポ良く試合の流れをつくった。3回1死、8番・加藤から空振り三振を奪い今季100投球回を通過。打者11人までを完璧に封じたが、12人目の村松に右越えソロを浴びて1点差に迫られた。それでも、すぐさま立て直した。7回1死、ボスラーからの見逃し三振で今季100奪三振も通過。5―1で迎えた8回に1点を失った後、なおも連打を浴びて2死一、二塁のピンチを背負って集中力を研ぎ澄ました。一発のあるサノーをツーシームで空振り三振に仕留め「(最後は)また成長する場面だったかな」とうなずいた。

 自他ともに認める負けず嫌いの性格。他の人ができるのに、自分にはできないことが許せない。リハビリ期間中には、ランニングでチームメートに追い抜かれるたびに「俺はなんであいつより足が遅いんだろ」と悩み、少しでも追いつこうと必死で走り込んだ。

 「単純に、自分ができないことを誰かができるっていうのに対して悔しさを覚える」

 そんな負けず嫌いな性格が、“負けないハルト”をつくりあげ、快挙への原動力となっている。今季11勝目を挙げ、沢村賞の受賞基準7項目のうち勝利数は早くもあと「4」に迫った。完投数はあと「3」、奪三振数もあと「49」。現時点で大幅にクリアしている勝率・917、防御率1・62に加え、登板試合数、投球回数も条件を満たすペースだ。

 「ここから頑張って上がっていきたい」

 前回7日巨人戦で、今季初黒星を喫した左腕。通算10勝1敗と好相性の中日戦で、上々の再発進を切った。 (山手 あかり

 ○…高橋(神)が8回2失点で11勝目。勝率や完投数も両リーグトップで、先発完投型の投手が表彰対象の沢村賞も視野に入る。現在のペースで投げ続けると25登板、8完投、19勝、188投球回、180奪三振で選考基準の全7項目をクリアできるがどうか。全項目を達成して受賞は、18年に菅野智之(巨)が28登板、10完投、15勝、勝率・652、202投球回、200奪三振、防御率2・14で獲得したのが最後になる。