森保一監督 協会が続投要請する方針固める 異例の1年契約で打診 決断注目
W杯北中米大会を指揮した日本代表の森保一監督(57)に、日本協会が続投要請する方針を固めたことが1日、分かった。4大会ぶり5度目の優勝を目指すアジア杯サウジアラビア大会(来年1月7日開幕)を見据えた異例の1年契約で既に水面下で打診している。コーチ陣にも1年間の続投を要請する見通し。関係者によると、森保監督は次期監督について、30年W杯に向けて4年間でチームをつくるべきとの考えを持っており、オファーを受けるか決断が注目される。
W杯北中米大会を終え、日本代表の次期監督人事が一気に動き出した。日本協会が同大会で日本代表を2大会連続の決勝トーナメント(T)に導いた森保監督に続投要請する方針を固めた。ブラジルに敗れて32強に終わったが、1次リーグF組を1勝2分けで2位通過。関係者によると、オランダ、ブラジルといった世界的強豪と好勝負を演じた手腕を評価し、既に水面下で打診を終えたという。
提示する契約期間は異例の1年契約となる。来年1〜2月にアジア杯を控えるため、コーチ陣にも1年の延長オファーを出して現体制で4大会ぶり5度目の王座奪回を目指したい考えだ。日本協会の宮本恒靖会長はこの日の帰国前にヒューストン国際空港で取材に対応。続投要請に関する質問を受け「それはまた別の場所で対応したい。手続きを経ないと話せないことがあるので申し訳ない」と否定しなかった。
日本協会が森保監督との1年契約の先に見据えるのが、28年ロサンゼルス五輪を目指すU―21日本代表監督を務める大岩剛氏へのバトンタッチだ。27年はロス五輪アジア予選があり、アジアからの出場枠は2。来年は五輪予選に集中してもらい、28年からA代表を託したい意向がある。大岩氏は24年パリ五輪も指揮しており、世代交代を円滑に進められるメリットもある。
日本協会は当初は外国人監督をリストアップ。トットナムで欧州リーグを制したアンジェ・ポステコグルー氏に水面下で接触したが、招へいに10億〜20億円規模の予算が必要な点や、18年ロシア大会を指揮した西野朗氏から積み上げてきた“日本らしさ”を追求する観点から日本人路線の継続へかじを切っていた。
日本協会が30年W杯に向けた青写真を描く一方、2期8年の長期政権で日本代表を世界に通用するチームにした森保監督には、日本代表監督は4年サイクルでじっくりと強化を進めた方がいいとの考えがある。現時点でオファーを受諾するかは未定で、決断が注目される。交渉がまとまらずに勇退する場合は大岩氏が前倒してU―21日本代表監督との兼任でA代表監督に就任する可能性が高い。
◇森保 一(もりやす・はじめ)1968年(昭43)8月23日生まれ、長崎市出身の57歳。現役時代は広島、京都、仙台でプレー。日本代表では国際Aマッチ35戦1得点で、93年ドーハの悲劇も経験。04年1月に現役を引退した。U―20日本代表コーチ、広島コーチなどを経て、12年に広島監督に就任。J1で3度の優勝に導いた。17年10月に東京五輪代表監督に就任し、18年7月からA代表の監督を兼任。21年東京五輪4強、22年W杯カタール大会16強。日本史上最多の国際Aマッチ107試合を指揮。

