クレカ決済だけじゃもったいない! 新NISA時代に急増する「優待ポイ活」最強の経済圏はどこだ?

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新NISA時代の「優待ポイ活」

’26年5月、三井住友フィナンシャルグループ(以下、三井住友FG)が一定の条件を満たす「株主」を対象に、『Vポイント』を進呈する優待制度の新設を発表した。

物価高と新NISAブームに沸く今、ただの「ポイ活」はもう古い。日々の買い物に加え、優待株への投資でポイントを貯める『優待ポイ活』の波が来ているのだ。

通常のポイ活は気軽に行える反面、ポイントのために余計な買い物をしてしまう失敗もある。しかし優待ポイ活なら、新NISAの成長投資枠などを活用して株を買うだけでよい。ポイントや配当金などの非課税メリットを享受しつつ、手間なく還元を受けられるのが最大の魅力である。

絶対王者だった「楽天一強」が揺らぐ中、ドコモ、au、ソフトバンク(PayPay)、そして猛追する三井住友(Vポイント)を加えた“5大ポイント経済圏”で今、どこが一番お得なのか? あなたの生活を一変させる最強の経済圏と必須クレカのリアルを徹底比較する。

「楽天一強」が終焉? 5大経済圏の今

【楽天(楽天ポイント)】【ドコモ(dポイント)】【au(Pontaポイント)】【ソフトバンク(PayPayポイント)】【三井住友(Vポイント)】の“5大ポイント経済圏”は、それぞれ決済サービス(モバイル決済・クレジットカード)から金融(銀行・証券・保険)、通信、小売・サービス(EC・予約サイトなど)まで幅広い領域に展開している。

それぞれの“強み”は異なるため、自分が最もよく利用するサービス(通信会社やクレジットカード、銀行など)を軸に、メインの経済圏を判断するとよい。

◇【楽天経済圏】(楽天ポイント)……ネット通販の利用が多い人におすすめ

『楽天市場』『楽天カード』など楽天グループのサービスを中心とする経済圏。展開するサービス範囲の広さやポイント還元率の高さが強みだ。楽天カードや『楽天モバイル』など、SPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象となる楽天グループのサービスを利用して条件を満たすことで、楽天市場での還元率が飛躍的にアップする。

◇【ドコモ経済圏】(dポイント)……ドコモユーザーにおすすめ

『ドコモ』dカード』などドコモグループのサービスを中心とする経済圏。ドコモの利用料金をdカードで支払うと1%〜最大20%還元など、ドコモユーザーへの還元が手厚い。『ローソン』『ファミリーマート』『マツモトキヨシ』などdポイント加盟店では、dカード・d払い・dポイントカードの併用で効率よくポイントが貯まる。近年は『マネックス証券』『住信SBIネット銀行』を傘下に迎え、これまで弱かった金融サービスが大幅に強化された。

◇【au経済圏】(Pontaポイント)……auユーザーやサブスク利用の多い人におすすめ

『au』『au PAY』などKDDIグループのサービスを中心とする経済圏。通信サービスと『au PAYカード』『au PAY』『auじぶん銀行』などを連携することで還元率がアップする。ユーザー専用の『マネ活プラン』『au/UQ mobile』の利用料金を『au PAYゴールドカード』で支払った場合の還元(最大10%)など、auユーザーへの還元は特に手厚い。au/UQ mobile から『Netflix』『YouTube Premium』などの対象サービスに加入すると、月額料金の最大20%のポイント還元を受けられるプランもあり、これらのサブスク利用者にもおすすめだ。

◇【PayPayソフトバンク)経済圏】(PayPayポイント)……ソフトバンク・ワイモバイルユーザーや街でのキャッシュレス決済が多い人におすすめ

『PayPay』『ソフトバンク』『ヤフー』など、ソフトバンクグループのサービスを中心とする経済圏。PayPayはコンビニから個人店まで使える店が多く、街中でのキャッシュレス決済に便利だ。『PayPayカード』『PayPay銀行』『Yahoo!ショッピング』などのサービスを連携することで還元率がアップ。ソフトバンク・ワイモバイルユーザーなら、通常は月額508円(税込)かかる「LYPプレミアム」に無料で加入でき、Yahoo!ショッピングでの還元率アップや、近くの店で使えるPayPayクーポン、LINEスタンプ無料といった特典が受けられる。

◇【三井住友経済圏】(Vポイント)……コンビニをよく利用する人や投資・資産運用でポイントを貯めたい人におすすめ

『三井住友カード』など、三井住友(SMBC)グループのサービスを中心とする経済圏。『SBI証券』を含む金融サービスに強みがあり、資産形成を行いながら効率よくポイントを貯められる。Vポイントは’24年にTポイントと統合し、ポイントが貯まって使える店やサービスが一気に拡大した。

三井住友カードや『Olive(三井住友グループのオールインワンカード)』のタッチ決済またはモバイルオーダーを、対象のコンビニ・飲食店で利用すると8%還元、対象サービスの利用などの条件を満たすと還元率は最大20%までアップする。’26年3月には、VポイントとPayPayポイントの相互交換が可能になり、2つの経済圏にまたがる利用もしやすくなった。

5大経済圏! 最強必須「クレカ」比較

効率よくポイントを貯めるなら、クレジットカードの利用は必須である。とくにクレジットカード決済で投資信託の積み立てを行う「クレカ投信積立」は、毎月自動でポイントが貯まる強力な武器となる。

◇楽天カード【楽天経済圏】

基本還元率は全カード共通で1.0%(公共料金・税金は0.2%、保険料・携帯料金は0.5%)。

楽天カードの利用で+2倍(通常分+特典分)、楽天銀行口座からの引落しで+0.3倍など、楽天市場での還元率上乗せ(SPU)の対象。

『楽天証券』での投信クレカ積立の還元率は0.5〜2.0%で、カードのランクが上がるほど高くなる。

◇dカード【ドコモ経済圏】

基本還元率1.0%(公共料金等は0.5%)。

ドコモ携帯料金をdカードで支払うと1%(一般カード)〜最大20%(PLATINUM)還元(ただし、ahamoは対象外)。dカード特約店での利用は、最大6%のポイント還元+最大20%割引特典あり。

『マネックス証券』での投信クレカ積立の還元率は0.2〜3.1%で、カードのランクと毎月の積立額により決まる(NISA口座での積立には優遇あり)。

au PAYカード【au経済圏】

基本還元率1.0%(公共料金等も同一)。

au PAYマーケットで最大10%還元、じぶんプラス(auじぶん銀行口座引落しで最大月15ポイント+預金金利+0.05%)、auでんき・ガス利用で最大2%還元、各種au系保険料の支払いで+1%など、au関連サービス全般で還元が積み上がる。ゴールドカード(年会費1万1000円・税込)なら、au/UQ mobile・auひかり等の利用料金が最大10%還元、au PAYへのオートチャージで最大5.5%還元(上限月1000pt)の特典もあり。

『三菱UFJ eスマート証券』での投信クレカ積立の還元率は0.5〜1.0%、条件を満たせば最大2%までアップする。

PayPayカード【PayPay経済圏】

基本還元率1.0%(公共料金等は0.5%)。

PayPayステップ(期間中に200円以上の支払い30回以上+合計10万円以上)達成で+0.5%。Yahoo!ショッピング・LOHACOで毎日最大5%(LINE連携要)、5のつく日は最大9%還元。ソフトバンク/ワイモバイル・ソフトバンク光/Airの利用料金支払いで、1%(一般カード)〜最大10%(ゴールドカード)還元。

『PayPay証券』での投信クレカ積立の還元率は、一般・ゴールドとも0.7%。ゴールドカードは、年間100万円以上の利用で6000ポイントの還元あり(入会特典5000ポイントとあわせると、初年度年会費相当が実質無料)。

Olive三井住友経済圏】

基本還元率は一般・ゴールドが0.5%、プラチナプリファード・Infiniteが1.0%(公共料金等も同一)。

対象コンビニ・飲食店での還元は特に手厚く、スマホタッチ決済・モバイルオーダー利用での8%還元に加え、条件を満たすことで最大20%の還元が受けられる。25歳以下ならPayPay支払時の利用+0.5%、対象サブスクの支払い最大+9.5%、携帯料金支払い最大+1.5%還元の特典もある(「リワードアップU25」)。

『SBI証券』での投信クレカ積立の還元率は最大6.0%で、カードのランクや毎月のカード利用額、預入資産額などによって決まる。

ゴールド以上のカードは継続特典も充実(ゴールド:年間100万円以上の利用で1万ポイント、プラチナプリファード:年間100万円の利用ごとに1万ポイント(最大4万ポイント)など)。ゴールドカードは、入会月の12ヵ月後末までの対象期間に、100万円以上利用で翌年以降の年会費は永年無料になる。

「ポイント優待」の魅力と潜む罠とは

楽天以外の各経済圏では、その中心的な上場会社が共通ポイント(一部電子マネーを含む)を「株主優待」として提供している。いずれの優待も1年以上(NTTは2年以上)の継続保有が必要であり、長期投資が条件となる。

NTT(9432)- dポイント【ドコモ経済圏】

NTT(9432)を100株以上、2年以上3年未満保有で1500ポイント、5年以上6年未満保有で3000ポイントのdポイントが付与される。

株価は150円前後で推移しているため、優待獲得に必要な投資額は約1万5000円と手を出しやすい。

ただし、継続保有していれば毎年獲得できる優待ではなく、同一の株主番号で受け取れる優待は2年目と5年目の2回のみ、最大で4500ポイントとなる点に注意が必要だ(5年目の優待受取後は、一旦全株を売却するなどして株主番号が変わらない限り優待を受け取れない)。

予想年間配当金額は1株あたり5.4円(配当利回り3.65%)

◇KDDI(9433)− Pontaポイント【au経済圏】

KDDI(9433)を200株以上、1年以上継続保有で2000ポイント、5年以上の継続保有で3000ポイントのPontaポイントが付与される。

優待獲得に必要な投資額は約55万円、優待利回りは1年以上継続保有時が0.36%、5年以上保有時が0.54%だ。

優待で獲得したPontaポイントは、株主専用の「交換所」で1.5倍相当の「au PAY マーケット限定Pontaポイント」に交換できる。Pontaポイントに代えて、「ローソン/成城石井の商品セット」または「寄付」の選択も可能。

予想年間配当金額は1株あたり84円(配当利回り3.03%)

◇ソフトバンク(9434)- PayPayマネーライト【PayPay経済圏】

ソフトバンク(9434)を100株以上、1年以上継続保有で1000円分のPayPayマネーライトが付与される。

優待獲得に必要な投資額は約2万円、優待利回りは4.68%だ。

PayPayマネーライトは、PayPay残高として支払いや送金などに使えるため、送金不可のPayPayポイントよりも使い勝手はよい。

予想年間配当金額は1株あたり8.8円(配当利回り4.12%)

100株以上保有する株主には、PayPayマネーライトのほか、抽選で福岡ソフトバンクホークス公式戦などのイベント・キャンペーンへの招待特典もある。

◇三井住友FG(8316)- Vポイント【三井住友経済圏】

三井住友FG(8316)を100株以上・1年以上継続保有で5000ポイント、1000株以上・5年以上継続保有で3万ポイントのVポイントが付与される。

100株購入に必要な投資額は約64万円、1年継続保有時の優待利回りは0.78%だ。

予想年間配当金額は1株あたり180円(配当利回り2.81%)

100株以上保有する株主には、三井住友銀行の円定期預金3ヵ月もの金利年1.0%(税引前)上乗せ(預入上限額1000万円)や、SMBCグループ協賛イベントへの抽選招待の特典もある。なお、これらの優待を受けるには期間内のエントリーと、優待基準日翌年2月末日時点で「Oliveアカウント」の契約があることが条件だ。

◇楽天グループ(4755)は「楽天モバイル」の無料優待を実施【楽天経済圏】

楽天グループ(4755)はポイント優待ではなく、100株以上保有する株主を対象に、楽天モバイルの「音声データ+30G/月」プランが6ヵ月間無料(継続要件を満たせばさらに6ヵ月延長)になる優待を実施している。継続要件を満たして1年間無料で利用した場合の優待額は、月額3058円×12ヵ月=3万6696円相当。

必要投資額は約7万4000円であり、優待利回りは49.6%。優待内容は今後変更になる可能性もあるが、2年でほぼ元が取れる。

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このように、大手各社は自社経済圏への囲い込みを狙い、魅力的な優待を打ち出している。生活スタイルに合った経済圏を見極め、クレジットカードと株主優待を賢く組み合わせることが、新NISA時代の家計防衛をより盤石にする第一歩となるだろう。ただし、あくまで投資であり、株を売却するときに株価が下がっていれば損失が出るリスクもある点には十分な注意が必要である。

※本記事はあくまで情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の勧誘や売買を推奨するものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断で行うようお願いいたします。記事中の必要投資額、予想配当利回り、優待利回り(優待金額/必要投資金額)については、執筆時点(’26年6月12日時点)の株価(終値)および優待内容をもとに算出したものです。株価の変動や優待内容の変更により変化します。購入を検討する際には最新の情報をご確認ください。

取材・文:竹国 弘城

ファイナンシャルプランナー/ラポール・コンサルティング・オフィス代表。名古屋大学工学部卒業後、証券会社、保険代理店での勤務を経て独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、お金の問題について自ら考え、行動できるようになるためのサポートを行う。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®、宅地建物取引士、サウナ・スパプロフェッショナル