中川心

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「フルコース」中川心インタビュー

 一昨年、SNSで「奇跡の一枚」がバズり、一躍「時の人」となったアイドルの中川心(23)。今年、7人組グループ「フルコース」のメンバーとして、5度目のデビューを果たした。これまで、地下アイドル界でデビューと卒業・解散を何度も経験した苦労人。新グループでの再出発に至るまでの舞台裏を聞いた。(全2回の第1回)【大宮高史/ライター】

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【写真】「美少女」だった幼少期、小学、中学、高校の頃の中川心。躍動するバレエ姿も

――ファンが撮った写真が、SNSで「令和の奇跡の一枚」になりました。あの時はどのような状況でしたか。

「バズったのが夜だったので、夜中にもお構いなしに通知が来ました(笑)。スマホを見る度にインプレッションが増えていって、今までは数百いいねがせいぜいだったところに、万単位で数字が増えていました」

中川心

――文字通りの万バズですね。

「30秒でいいねが1000増えたりしました。『もう1000増えてる!』ってあまりの衝撃で、本当に1分足らずでスクリーンショットを撮ってはお母さんに送って、を繰り返して。『すごい!』って一緒に喜んでくれました」

――仕事に変化はありましたか。

「それまではほぼライブ一本でしたが、テレビもグラビアもバラエティも、お仕事のオファーが次々舞い込んできて、環境は激変しました。初めてのことばかりで、色々挑戦できたのも楽しかったです」

――ファンも増えましたか。

「バズったおかげで、特典会に来てくれるファンも増えました。お仕事自体は変わらず楽しかったのですが、流れに乗って3グループを兼任するようになったので、忙しいというレベルではなくなりました。さらに研究生チームのライブに出ることもあったので、1日に複数のライブに出て、その度にパフォーマンスするグループも曲も違う、も当たり前だったんです」

――忙しいレベルではなかったとは、具体的にはどういうことでしょうか。

「半年くらい本当に、1日も休みがなかったです。ライブも、地下アイドル界なら多くても月に20〜30本のところ、毎月40本以上ライブに出ていて。衣装を3着持って現場入り、なんてこともザラでした」

突然の卒業発表

――バズりから1年足らず、昨年の7月に以前所属したグループから卒業となりました。

「ライブの時間が重なって、私だけ別のライブに出るから欠席、のようなことも増えました。そういう時にファンに残念な思いをさせてしまうのも申し訳なくて。とにかく心身とも一旦休みたくて、前から卒業の相談はしていました」

――突然の発表でした。

「結論が出ないまま先の予定も埋まっていって、引き止められていました。もっとちゃんと話し合いたかったんですが、結果的にああいう形での発表になってしまって……。でもファンの方はちゃんと私の発信も見てくれていたので、それは支えになりました。自由になれたので、静岡の実家に帰ったりしてとにかくリフレッシュしましたね」

――卒業後、個人で活動はしていたのですか。

「ファンと交流できるソロイベントは続けてきました。それ以外はほぼニート状態だったので(笑)。直接会える現場があるのがありがたくて、身体を鍛えるモチベーションでした」

――再始動まで、他に考えていたことはありますか。

「卒業が公になってから、SNSやインスタグラムでもスカウトされました。中にはアイドル部門がない事務所さんもありましたが、私はやっぱり、アイドルを続けられる場所がいいなと思っていて。ただそれだけでなく、年齢的にも地下アイドルだけを続けていても先のキャリアも見えにくいので、他の活動もできそうな環境も想定しました」

――事務所を選ぶ上で最も重視したことは何ですか。

「次はとにかく慎重に見極めようと、声をかけてくれた事務所さんの契約書は、『この項目はどういう意味ですか?』って、隅まで全部自分で目を通しました」

――そうして、今の事務所(TWIN PLANET)を選んだと。

「タレント業以外も事業をやっているところだったので、将来的にアイドル以外のやりたいことが見つかった時でも、何か挑戦できそうだなと思いました。それにフルコースはヒロインズさんとの共同プロデュースグループなので、ヒロインズ系のライブも楽曲も大好きな私には、ベストの選択だなと決断しました」

――スカウトの過程で、例えば「フルコース」でこんなポジションを担ってほしい、のような期待をかけられたことは?

「特になくて、『髪を黒くして』くらいでした(笑)。ソロでいた時は、ライトな金髪にしていたので」

3歳からモダンバレエ

――では、メンバーになって思うフルコースの魅力は。

「あたたかいグループです。誰か1人が落ち込んでいたら一緒に思いを共有できるし、私もメンバーが悲しんでいると泣いちゃいます」

――その中で、中川さんのアピールポイントは何でしょう?

「顔だけじゃなく、キレのあるダンスも見てほしいです! 私は身長が151センチで、7人の中では一番小柄です。一番背の高いメンバー(阿部菜々実)が171センチなので、20センチも違います。けれど3歳からモダンバレエをやっていたので、体格以上に大きく見えるように力を込めて踊っています」

――中川さん自身の、これからの夢はありますか?

「個人としては、また何か勢いを生み出したくて。夢は大きく、橋本環奈さんのように紅白の司会とかも(笑)。あとは、将来チャンスがあれば、一からグループのプロデュースもしてみたいです」

――指原莉乃さんに木村ミサさんなど、アイドル経験者がアイドルをプロデュースする事例も増えています。経験者だからこその「同じ苦労をさせたくない」などのメリットもあるのでは?

「それはあると思います。フルコースにも10代の子が2人(小葉こな、金城まき)いますが、この子たちの分まで、今までの自分は悲しいことや苦労をしてきたのかなと思っていて。彼女たちには、悲しい思いをさせたくないです。好きなことに一直線、が私の強みだと思って続けてきたので、今度は経験を活かして、グループのためにできることもしたいですね」

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 第2回【「私は可愛いし、勉強も就職も無理」と父を説得 「奇跡の一枚」23歳アイドルが“転生”を繰り返すワケ】では、中川がアイドルになった理由などを語っている。

■中川心(なかがわ・こころ)
2002年生まれ、静岡県出身。151センチ、特技はモダンバレエ。2020年にアイドルデビュー。2024年、ファンに撮られた写真が“奇跡の一枚”として話題に。2025年に「フルコース」のスターティングメンバーに選ばれる。

大宮高史
エンタメでは演劇・ドラマ・アイドル・映画・音楽にまつわるインタビューやコラムを執筆。そのほか、交通・建築など街ネタも専門分野。

デイリー新潮編集部