レアアースの脱中国化はあまりに困難?短期的な実現は絶望的か―台湾メディア
台湾メディアの自由時報は18日、「レアアースの脱中国化はあまりに困難?短期的な実現は絶望的か」と題する記事を掲載した。
記事は、フランス・エビアンで開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)に言及し、「中国を名指しこそしなかったものの、2030年までにレアアースや永久磁石について単一の供給国への依存度を60%未満に引き下げ、さらに50%まで低減することを目標とすることで一致した」と説明。「これは中国が支配的地位を持つレアアース市場に対するデリスキング戦略の一環とされる」と伝えた。
その上で、米ブルームバーグの報道として「重要な原材料が少数の国に集中しているため、どれほど巨額の補助金を投入してもサプライチェーンのボトルネックによって計画が頓挫する可能性がある」と指摘。「特にレアアースについては、採掘後も分離、精製、磁石製造など多くの工程が必要で、中国は長年にわたり技術、人材、設備、環境対策、顧客ネットワークを蓄積して完全な産業チェーンを構築してきた。そのため、他国が新たな鉱山資源を確保しても、中国と同等の加工体制を短期間で整備するのは難しい」と論じた。
また、「中国は電気自動車(EV)用電池や太陽光パネル、風力発電設備などに欠かせない重要材料の供給で主導権を握っている。2025年以降はトランプ米大統領による関税措置への対抗としてレアアースなどの輸出規制も相次いで導入したため、危機感を抱く各国が代替サプライチェーンの構築を急いでいる」と紹介した。
そして、「トランプ政権は国内鉱業への投資拡大やブラジル、オーストラリアでの鉱山開発支援、120億ドル規模の戦略備蓄計画などを進めている。日本は10年以上前の中国によるレアアース輸出規制を機に調達先の多様化を進めてきたほか、各国も補助金や投資、戦略備蓄などを通じてリスク低減を図っている」と説明。それでも、「中国の採掘、精製、加工、磁石製造における優位性は依然として大きく、世界的な供給網再編には長い年月と巨額の投資が必要になる」との見方を示した。(翻訳・編集/北田)
