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感染者が急増している「はしか(麻疹)」について、5月10日までの1週間で全国の感染者数が479人になり、過去10年間で最多だった2019年に迫る勢いです。

【写真を見る】はしかワクチン接種率(都道府県別)※2024年度

熊本県内では19日時点で感染者はいませんが、九州では5月1日までに鹿児島の高校で集団感染した他、福岡のコンサート会場を訪れていた女性が感染するなど、広がりを見せています。

どんな症状が出る?

熊本市民病院の川瀬昭彦医師によりますと、はしかにかかると、咳や鼻水など風邪のような症状の他、39度を超える高熱や、全身に発疹が表れます。

抵抗力が弱い乳児などは、脳炎や肺炎などの合併症を引き起こして、死に至る場合もあるとしています。

驚異の感染力

注意すべきは、その感染力の強さです。

熊本市民病院 川瀬昭彦医師「はしかは『すれ違ったらうつる』と言われていて、1人が感染すると、新型コロナインフルエンザは2人や3人にうつるが、はしかは15人ほどと多い。圧倒的にうつりやすい病気です」

さらに厄介なのが、感染経路です。

川瀬医師「『空気感染』と言って、その部屋にはしかの感染者がいると、離れていてもうつる。感染者がいなくなった後に部屋に入った場合もうつる」

なぜ感染者が急増?

その上で今年、特に感染が広がっているのには、複数の要因があると指摘します。

川瀬医師「1つは『インバウンド』。海外からの持ち込みが多いだろう。海外ではまだ流行している地域がある。国内で頻繁に流行している病気であれば発症しなくても免疫がつくが、そうではない。はしかの怖さをみなさんが分からなくなっている。予防接種しかない。マスクや手洗いは空気感染のため、あまり役に立たない」

低いワクチン接種率

川瀬医師が必要性を訴える予防接種ですが、実は熊本県の接種率は全国の中でも「低い」のが現状です。

あくでワクチンの接種は個人の判断ですが、2024年度の都道府県別の予防接種率を見てみると、熊本県は88.3%で「全国ワースト3位」でした。

集団感染を防ぐには

この状況について、川瀬医師は警鐘を鳴らしています。

川瀬医師「集団感染を防ぐには95%の接種が必要。熊本では1割以上がすぐに感染する可能性があるので、広がるのではと心配」

熊本県の取り組み

こうした状況を受けて、熊本県も動き出しています。

熊本県健康危機管理課 櫻田郁課長 補佐「(ワクチン接種の案内について)保育園や幼稚園、就学前健診などで市町村を含めて連携を取っていきたい」

川瀬医師によりますと、予防接種を2回受けることで、感染を防ぐことのできる確率は約97%まで高まるということです。

接種状況を確認しよう

実は、年代によっても接種状況は異なるそうです。日本感染症学会によりますと、1990年4月2日以降に生まれた人は、接種を2回受けることが制度化されていますが、それ以前に生まれた人は、1回しか接種を受けていない人が多いということです。

そのため、自分や家族の接種歴が分からない場合は、母子手帳を確認したり、医療機関で抗体の有無を調べたりする方法もあります。自分や大切な人を守るため、今一度、確認してみてください。