「片付けたいのに、片付けられない」。親世代の家をどうしようか、悩んでいる人は多いですよね。ブロガーのやまだめがねさん(50代)もそのひとり。義実家の片付けに足かけ8年取り組み、ようやく終わりが見えてきたと言います。今回は片付け始めたきっかけや、義両親との距離感について詳しくお話を伺いました。

夫の部屋に手をつけただけで、全力で拒絶された

ブロガーのやまだめがねさんは、夫とふたり暮らし。自身の住まいは築40年の団地ですが、近くにある夫の実家を片づけ始めてもう8年ほどになります。

【写真】プレ介護をきっかけにようやく片付けがスタート

「週末になると義実家へ通い、長期休みや大型連休を返上してコツコツと進めてきました。今でこそ義両親も協力的ですが、片付け始める前は本当に大変でしたね」(めがねさん、以下同)

義実家のものの多さは、10年ほど前に結婚した当初から気づいていためがねさん。あるとき義実家にある夫の部屋を片付けようとしたら拒絶され、とても驚いたといいます。

「夫の部屋だし、夫の持ちものを片付けるぶんにはいいかなと思ったのですが、義両親からすればどの部屋も自分の家。触ってほしくなかったんですね。独立したとはいえ、息子のものも自分たちのもの。そんな思いが強いようでした」

説得はあきらめ、一歩引いて「待つ」ことに

拒否されたあとは、俊足で退散。義両親に片付けの話はいっさいしないと決めました。

「説得するとかしないとか、それ以前の問題だと思いました。ものが見つからないと話していたり、義母が片付けを少し始めたらしいと耳にしても、“手伝いましょうか”と言いたくなるのをグッと我慢。本格的に片付けをしなくてはならないときはきっと来る。今はまだそのときじゃないと自分に言い聞かせました」

なにかひと声かけるときは、息子である夫から。やんわりと伝え、成り行きに任せるしありませんでしたが、義両親の老いとともに少しずつ状況が変わっていきます。

「自分でやるから触らないで、動かさないでと言ってきた義両親が、気弱なことも言うようになってきたのです。今年こそは、と夫が手伝いを申し出て、8年前に片付けがスタート。それでも本人たちは完全に同意したわけではなく、コソコソ隠れてやるような状況にストレスも感じていました」

結局は、本人たちが腰を上げないとなにも進まない

コロナ禍で一時中断しながらも片付けを進めてきためがねさん。そんな中、義母が転倒し骨折。義父も認知症が進み、プレ介護に突入しました。

「さらに諸事情あり、実家が引越しすることに。有無を言わさず家のものを処分しなければならなくなったのです。老いや介護で手助けが必要になったこと、引越ししなければならないこと。すべてが重なってようやく義両親も重い腰を上げました」

周囲がいくら言っても、やらざるを得ない状況にならなければ結局は動き出しません。

「無理強いしてを始めることはできませんでしたが、それでもじっと我慢して角が立たないように少しずつ進めてきてよかったと今は思います」

めがねさん夫婦ももう50代。片付けられるような気力と体力がどこまで続くか分かりません。だからこそ、少しずつでも進めてきたのは正解だった、と振り返ります。

「退去しなければいけないという切羽つまった状況で、あの魔窟の家のものすべてを一気に処分するなんてことは絶対に無理でした。50代の今、寝る間も惜しんで片付ける、なんて到底考えられませんから…」