茂木健一郎氏「自由意志がないと考えると他人にも自分にも辛抱強くなれる」

脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のYouTubeチャンネルで「自由意志がないと思うと、自分や他人に対して辛抱強くなる」と題して、自由意志についての見解を語った。動画内で茂木氏は、自由意志がないという科学的な認識に基づき、自分や他人に対して辛抱強くなる重要性について論じた。

茂木氏は「そもそも自由意志って科学的にはないんで、プーチンさんも自由意志があるわけじゃなくて、それに対して怒るという反応は、怒る人の自由なんでいいわけで」と述べ、ウクライナ侵攻を例に挙げ、自由意志の不在と現象としての理解の重要性を示した。また、個人や国同士の歴史や育ち方、現在の状況が行動を規定するパラメーターであり、それらを調整することが平和を求める上で重要であると主張した。

さらに茂木氏は「自由意志という魔法の杖で変えられるというふうにするんじゃなくて、どういう要素を変えていったら、この人がより良い方向で生きられるのかって、そういうふうに辛抱強くやっていくことが、大事なのかなと思う」と述べ、他者に対する理解と忍耐の必要性を強調。そして、自分自身についても同様に、自由意志がないという認識のもとで辛抱強く改善に取り組むべきだと語った。

動画の締めくくりで茂木氏は、「その自由意志がないっていう認識に立つと、より自分に対しても、他人に対しても、辛抱強くなるっていう、そういうお話でございました」とまとめ、視聴者に対して科学的な視点から自己啓発にもつながる視座を提供した。