『キミの感情が見えない』(BlandocoPaloma)

写真拡大

 人の感情が動物の姿で見えるだけでなく、触れることができる少女は、その力で他人の怒りさえも鎮めてしまう。そんな彼女が気になっているのは、唯一感情がまったく見えない1人の少年で……。

 他人の感情を変えられる少女と少年の交流を描いた漫画『キミの感情が見えない』が、Xに掲載され話題を呼んだ。本作は漫画家やイラストレーターとして活動する、BlandocoPaloma(@BlandocoPaloma)さんの作品だ。

 今回はBlandocoPalomaさんに、本作の創作のきっかけや気に入っているポイントなど、話を聞く。(青木圭介)

参考:【漫画】『キミの感情が見えない』を読む

ーー本作を創作したきっかけを教えてください。

BlandocoPaloma:作品を描いた当時、私は漫画系の学校に通ってたんです。そこで「自由なお題で漫画を描いてください」という課題が出た際に提出したのが本作でした。

ーー「自由なお題」と聞いてテーマを“感情”にしたんですね。

BlandocoPaloma:本作は2019年に描いた漫画なんですけど、当時Twitter(現X)で「感情が見える話」というテーマが流行っていたんです。流行りを受けて、「人気だから自分も描いてみようかな」と思って“感情”をテーマにしました。

 作家さんによっては感情が言葉で聞こえたり概念的な姿で見えたりする形で描いていたんですけど、私は動物が好きだったので動物の姿にしましたね。感情をかわいらしく描けるのと、触れる存在として描けるのも動物にした理由です。

ーー「感情」をテーマにするうえで意識したことはありますか?

BlandocoPaloma:「感情」などの概念的な言葉に、形容詞や動詞をくっつけた表現ってありますよね。それこそ「感情を殺す」とかです。そういう表現を、実際の描写として再現しているシーンを入れるようにしました。

 やっぱり他の作家さんも描いているテーマだとわかってて描き始めたので、「独創性は出さないと」という意識はありました。概念的な言葉を視覚的に表現することで、差異を出そうと思ったんです。

ーーBlandocoPalomaさん自身が気に入っているポイントは?

BlandocoPaloma:絵面としては、16ページ目の女の子が男の子に抱きつくシーンが気に入っています。丸々1ページを使っていて、ダイナミックさでクライマックス感を出せているかなと個人的に感じているシーンです。

 あとは女の子目線でもあり男の子目線でもある、ダブルミーニングになっているタイトル『キミの感情が見えない』もお気に入りポイントですね。

ーー漫画を描き始めたきっかけを教えてください。

BlandocoPaloma:実は、きっかけというきっかけは覚えていないんです。というのも、本当に物心ついた頃からお絵描きが好きで。おそらくその延長線上に、漫画があったんだと思います。子供の頃から家にたくさん漫画があって、その影響だとは思うんですけど…。

 ちなみに初めて読んだ漫画は、家にあったいがらしみきお先生の『ぼのぼの』でした。

ーーペンネームが非常に個性的ですよね。由来は何ですか?

BlandocoPaloma:由来は「柔らかい白い鳩」です。私は何度か活動するときの名前を変えているんですけど、その度に前のペンネームとはまったく違う名前にしているんです。

 1番最近変えたときに、今までは日本っぽい名前だったから、次は横文字にしようと思いました。単純に私が鳩が好きで、「柔らかい白い鳩」という言葉をスペイン語に翻訳したんです。そこで出てきた単語を組み合わせて、「BlandocoPaloma」をペンネームにしました。

ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?

BlandocoPaloma:これまで短い作品から長い作品までさまざまな漫画を描いてきたんですけど、やっぱり登場したすべてのキャラクターに愛着があるんです。なので、過去に描いてきたキャラクターを1つの世界にまとめた、集大成のような作品を描いてみたいなと思っています。オールスターズのような雰囲気にしたいです!

(文・取材=青木圭介)