「真の原因わかってなさそう」フジ新人アナいじり問題、番組が声明発表もやまぬ批判…根底に視聴者との「論点のギャップ」
《上垣アナの奮闘ぶりを伝えたいという事で、OAされていないCM中のやりとりを制作側の判断で編集し公開しました。
この動画を公開した当時から多くの方に視聴して頂いておりますが、公開から3ヶ月が経ち、厳しいご意見など様々なご指摘を頂くようになりました。
私たちは今回寄せられたご指摘を真摯に受け止め、今後はより一層コンテンツ制作に留意してまいります》
10月31日、「めざましmedia」が、フジテレビ・上垣皓太朗アナウンサーに関する声明を発表した。ことの発端は3カ月前にさかのぼる。
「上垣アナが、お天気キャスターとしてデビューした日に撮影された動画は、初めてのロケやCM中の様子などを含め、8分間にまとめられました。7月12日にYouTubeチャンネル『めざましmedia』で公開されたのですが、最近になって、動画のある部分が大炎上したのです。同チャンネルは1000回再生に満たない動画も多いなか、この動画は230万回再生を記録しています。
問題視されたのは、上垣アナが担当するお天気コーナー本番前のCM中でした。先輩で総合司会の西山喜久恵アナが、スーツ姿から『27時間テレビ』のTシャツに着替えた上垣アナに対して『Tシャツ、似合わないね』と話すと、それに続くように生田竜聖アナも『ポップなデザインが似合わないね』と発言しました。
上垣アナは『あれ、本当ですか? 個人的にはすごく似合っていると思いました』と大人の対応を見せたのですが、同じく総合司会を務めるフリーアナウンサーの阿部華也子さんが『甚平とか似合いそう』と、追い打ちをかけるような言葉を口にしました。このやり取りについて、“後輩いじり”が度を超えていると、SNSで一気に拡散されたのです」(芸能記者)
炎上を受けたことで、番組として声明を発表したのだが、X上では批判が高まり続けている。
《コンテンツ制作??論点がズレてる》
《今やるべきは「コンテンツ制作に留意」ではなく社員へのハラスメント研修》
《なんで炎上したか真の原因がわかってなさそう…》
《コンテンツ制作が問題じゃーないのよ…。陰でもそんないじり方は 良くないんじゃないかって話ですよね…愛がないのよ…いじり方に…》
といった声が続出しているが、いずれも「コンテンツ制作」に留意していく、という文言に違和感を持っているようだ。
「ある意味、いまの日本企業が抱える多くの問題を象徴しているといえます。フジテレビは、開局65年を超える“老舗企業”です。こうした企業を揶揄する言葉として、ネット上では近年『JTC(ジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー)』という言葉が広まっています。フジテレビをはじめとするテレビ各局は、いまや昭和から続く日本の伝統的な会社となりました。最先端のコンテンツを扱うメディアという業種でありながら、JTCとして、社内のコミュニケーションや文化がどうしても古いものになりがちです。
ほんの少し前までは、後輩の見た目をいじってネタにする人たちがたくさんいました。そして後輩は笑ってそれを受け流し、上司や先輩社員から“かわいがられて”いたのです。それが令和の時代になり、先輩・後輩を問わず、年齢や見た目に関することをネタにするのは、そもそも不適切だと考える人が増えてきました。
しかし、今回の番組側の声明は、『コンテンツとして会社の外に出したこと』が問題だと受け取られかねない内容でした。ここに、ギャップを感じた人が多かったということです」(社会部記者)
「舞台裏を見せてすいません」では、済まされない話ということだ。