AMDが2025年初頭にRDNA 4搭載GPUをリリース予定
AMDが、次世代の「RDNA 4」テクノロジーを搭載したPC向けGPUを2025年初頭に発売すると発表しました。RDNA 4はレイトレーシングが改善し、AI機能が追加されているとのことです。
AMD Reports Third Quarter 2024 Financial Results :: Advanced Micro Devices, Inc. (AMD)
https://ir.amd.com/news-events/press-releases/detail/1224/amd-reports-third-quarter-2024-financial-results
https://www.tomshardware.com/pc-components/gpus/amd-rdna-4-coming-in-early-2025-set-to-deliver-ray-tracing-improvements-ai-capabilities
'This is the strongest PC portfolio we've had': AMD schedules next-gen GPUs for early 2025 | PCWorld
https://www.pcworld.com/article/2504851/amd-officially-schedules-next-gen-gpus-for-early-2025.html
2024年10月29日に実施されたAMDの2024年第3四半期決算発表にあわせ、同社のリサ・スーCEOが「当社のRDNA 4アーキテクチャに基づく次世代Radeon GPUへの移行準備のため、グラフィックス部門の売上高は前年同期比で減少しました。2025年初頭に最初のRDNA 4 GPUを発売する予定です」と発言し、RDNA 4のリリース時期について初めて正式に言及しました。
スーCEOによると、RDNA 4はゲーム性能とレイトレーシング性能が大幅に向上しており、さらに新たなAI機能が追加されるとのことですが、詳細はまだ明らかになっていません。
なお、事前の情報では、RDNA 4を搭載した最初のGPUは「Radeon RX 8000シリーズ」になると見られています。すでにRadeon RX 8000シリーズのものと思われるベンチマークスコアがGeekbenchに掲載されているとして話題になりましたが、このスコアは2019年発売のNVIDIA GTX 1650より低いため、「ベンチマーク時に何かミスがあったに違いない」との見方が有力です。その他のスペックとして16GBのVRAMが搭載されていることなどがわかります。
過去にテクノロジー系メディアのTom's HardwareがAMDのシニアバイスプレジデントであるジャック・フイン氏から聞いたところによると、RDNA 4はニッチなハイエンド市場をターゲットにしておらず、主流層をターゲットにしてゲームグラフィックス市場のシェアを獲得するために開発しているとのことです。
他にも、フィン氏は「AMDのハイエンドGPUはNVIDIAを差し置いて採用されるほどユーザーの理解が深まっているわけではありません」「ローエンドGPU市場でのAMDのシェアを拡大することで、より多くの開発者がゲームをAMDのチップに最適化するようになり、その結果盤石な基盤を構築してハイエンドGPU市場でNVIDIAとの競争に挑めるようになります」などと語っていました。
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なお、AMDの2024年第3四半期の売上高は前期比17%増の68億ドル(約1兆400億円)で、純利益は前期比191%増の7億7100万ドル(約1200億円)でした。部門別に見ると、純利益の半分を占めるデータセンター部門は前期比約25%増と好調でしたが、ゲーム機向けGPUを含むゲーム部門は約84%減と不調でした。
スーCEOは「AMDのコンシューマー事業は通常、下半期に最も好調になります。既存のRyzenモデルに加え、今後発表されるX3Dチップの組み合わせにより、通常の下半期よりも好調な業績が期待できると思います」と述べました。
by Fortune Brainstorm Tech
なお、スーCEOの言う「2025年初頭」には大規模見本市のCES 2025(1月7日〜10日開催)が控えています。すでに、ライバルのNVIDIAはCES 2025でジェンスン・ファンCEOの基調講演を実施することを表明しており、RTXシリーズの次世代GPUが発表されることが期待されています。