Googleの親会社であるAplphabetが2024年10月29日に、2024年第3四半期の決算を報告しました。その中でGoogleのスンダー・ピチャイCEOが「Googleの新たなコードの4分の1以上がAIによって生成されている」ことを明かしています。

Alphabet Q3 earnings call: CEO Sundar Pichai's remarks

https://blog.google/inside-google/message-ceo/alphabet-earnings-q3-2024/



GOOG Exhibit 99.1 Q3 2024 - 2024q3-alphabet-earnings-release.pdf

https://abc.xyz/assets/71/a5/78197a7540c987f13d247728a371/2024q3-alphabet-earnings-release.pdf

More than a quarter of new code at Google is generated by AI - The Verge

https://www.theverge.com/2024/10/29/24282757/google-new-code-generated-ai-q3-2024

2024年第3四半期終了時点での売上高は882億6800万ドル(約13兆5400億円)で、前年比で15%増でした。営業利益は285億2100万ドル(約4兆3700億円)で、前年比で33%増。純利益は263億100万ドル(約4兆300億円)で、前年同期の196億8900万ドル(約3兆185億円)から33%増加しています。



各部門ごとに収益をまとめた表が以下。



Google検索やその他が前年比12.1%増の49億3850万ドル(約7兆5700億円)、YouTubeの広告収益が前年比12.1%増の89億2100万ドル(約1兆3600億円)、Googleネットワークが前年比1.6%減の75億4800万ドル(約1兆1500億円)でした。ピチャイ氏は「YouTubeの過去4半期の広告収益とサブスクリプション収益の合計が初めて500億ドル(約7兆6000億円)を超えました。YouTubeのサブスクリプション収益の成長には、YouTube TVやNFL Sunday Ticket、YouTube Music Premiumが連携していることが挙げられます」と述べています。



また、Googleのサブスクリプション・プラットフォーム・デバイス関連は前年比27.7%増の106億5600万ドル(約1兆4500億円)でした。

さらに、Google Cloudの収益は113億5300万ドル(約1兆7400億円)で、前年比から35%増と急成長を遂げています。ピチャイ氏は「当社の優れたテクノロジーリーダーシップとAIポートフォリオは、新規顧客の獲得やより大きな取引先の獲得、既存の顧客への製品導入に役立っています。当社のエンタープライズAIプラットフォームのVertexは、Googleと業界が提供する最高の基盤モデルの構築およびカスタマイズに利用され、Gemini APIの呼び出し回数は、過去6カ月間で約14倍に増加しています」と報告しました。



Alphabetの「その他の事業(Other Bets)」は前年比30%増の3億8800万ドル(約590億円)で、自動運転車を開発するWaymoなどのAI関連事業が含まれています。ピチャイ氏は「Waymoは現在、自動運転車業界における明確な技術リーダーであり、商業機会の拡大を生み出してきました。現在、Waymoは毎週100万マイル(約160万km)以上の完全自動運転走行と15万回以上の有料乗車サービスを提供しています」と語りました。

加えて、トラフィックやユーザーを獲得するために、サードパーティーの検索エンジンなどに支払う「Traffic Acquisition Cost(TAC)」も増加傾向にあり、2024年第3四半期のTACは前年比9%増の137億1900万ドル(約2兆1000億円)でした。

リリースの中でピチャイ氏は、GoogleがAIイノベーションへのアプローチを強めていることを明らかにしており、新しいモデルのデプロイの迅速化やトレーニング後の作業の効率化を目的としてAIアシスタントアプリ「Gemini」の開発チームをGoogle傘下のGoogle DeepMindに移管したことを報告したほか、AIを使用したコーディングプロセスの改善が行われていることを伝えています。ピチャイ氏によると、Googleで生み出される4分の1以上の新たなコードがAIによって生成されたもので、人間のエンジニアによるレビューを受けた上で社内で使用されているとのこと。ピチャイ氏は「AIがコードを生成してくれることで、エンジニアは別の作業を行えるようになるほか、作業の効率化が進みます。私たちは優れた製品を作り出すことに引き続き注力していきます」と語りました。